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翌朝、彩は日の出と共に起きまだ寝ている麻衣達を起こさぬようにTシャツと短パンのまま部屋を抜け出しベースへ
「おはようございます彩。ずいぶん早いですね。」
すでにいたリンが扉が開く音に振り返り驚いたように時計見て言う
…リンさんまでもが名前になった…
まぁ良いけどさ…親近感わくし…
『おはよう…今日はちょっと単独で家を回ろうかと思って』
「単独で、ですか?」
彩は髪を結びながら頷き終わると毎度キッチンまで行くのが大変だろうと典子さんが持ってきてくれたポットで珈琲を2つ作り1つをリンに渡す
『うん。ちょっと集中して中を見てみたいな、って。リンさん、面白いもの見せたげる…』
そう言えば彩は一枚の符を取りだしペンたてからハサミを取れば昨日切った指に巻かれていたばんそうこを取りそこに刃をたてる
「彩?!」
『まぁまぁ、大丈夫だから…そんな大声出したら皆起きちゃう。』
いきなりの行動にリンは目を見開き言うも当の本人は口許に指を当て悪戯っぽく笑えば当たり前に出てくる血で符に何かを書き息を吹き掛けると胸ポケットにそれを入れる…すると
『まぁ、来る頃には私は見えないけどね…』
段々薄く周りの景色と同化するように消えていく彩にリンは驚きを隠せない
「……それは…」
『これは祖父直伝で姿消せるんだ…ただまだあまり使った事がなくて血とかは見えちゃうんだけどね…隠せば問題ない』
彩は使っていたばんそうこをつけるつもりなのか拾い上げる
リンから見れば何もない空間から血が滴りばんそうこが浮く光景
そこで我に返ったリンは待ちなさい、と彩が怪我をしたときに借りてあった救急箱から新しいばんそうこを取りだし
「手を…」
『つけてくれるの?ありがとうー』
彩が手を伸ばしリンの前に出せば血の出る場所を器用につけていく。そしてそっと手を伸ばすと腕であろうところに触れ、離す
「触ることは出来るんですね…これを解く方法は?」
『姿を消すだけだから、私が通れば風も吹くし声を出せば聞こえる。麻衣とか驚かせれるよね。…解く方法は術者…私が自ら解くか、符が破ければ。』
ばんそうこのついた手をポケットに入れれば完璧に何もなくなり声だけが聞こえる
『ってことで、今日はこの格好で過ごします。皆には外の様子を見に行ったとでも伝えといてくれる?』
「わかりました。くれぐれも谷山さんを驚かせないでくださいね。滝川さんか松崎さんに九字打たれますよ」
それは困るなぁ、と笑いながら珈琲を手に取り口に含む
リンは珈琲カップが浮くその様子を眺めて苦笑を浮かべた
…