Files9
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ダメだ」
銀から経緯を聞いたナルはキッパリと言い全員も頷く
「彩、今は安静にしませんと…」
「そうだぜ?本当ビックリしたんだからな」
「少しくらい待ってもらおうよ。」
険しい顔をしながら次々と止める仲間の言葉に彩は頷くことしか出来ず恨めしそうに銀を見る
《ありがとう皆ー。ジィに伝えてくるから見張ってて》
したり顔をした銀は部屋を出ていき彩は項垂れる
「そのジィって人は彩のなんなの?」
麻衣がお茶を淹れ彩に渡す
それに彩はありがとう、と微笑み受けとれば綾子が口を開く
『ジィは……私の命の恩人だよ。私がまだ小さい頃に銀と近くの森を探検してたの…そしたら迷っちゃってね。しかも夕方で辺りが暗くなって動けずに居たらジィが現れて助けられたんだ。その時からの縁で色々助けてもらってる…』
その当時を思いだし彩は自然と優しい笑みを浮かべ、それを見た麻衣が目を輝かせる
「あ、もしかしてその人と今は恋人、とか?」
その言葉に反応したのは四人。
ピクリと動いた者、それを心配そうに見る二人、一人は小さく笑い首を振る
『違う違う。もうお爺ちゃんだよ。』
「なんだぁ」
「そういえば、あんた、好きな人とかいるの?」
やっぱり女の子の話しになると表情が変わる。麻衣達を可愛いなぁ、と思いながら綾子の質問に答える
男性人は居心地が悪そうだが
『皆好きだよ?』
「そーじゃなくて!特別な人!付き合ってる人とか!」
麻衣が興奮したように言うとぼーさん達もそれは気になる、と寄ってくる
彩はそれに圧迫されながらも少し照れたように頷く
『いる…よ。かけがえのない大切な人…』
その言葉を切っ掛けに病室がいっそう騒がしくなり看護婦が怒りにくるのに時間はかからなかった
しばらくして看護婦、ナル達も帰り彩が銀を待ってると
…カタン
『あ、戻ってきた。銀、おかえり………どしたの?何かあった?』
戻ってきた銀が呆然、唖然、困惑ともとれる表情をしてることに気付き、彩は首を傾げながら声をかけると銀がハッとしたように顔を上げる
『もしかして…ジィ達に何か…』
《ううん、違う…》
銀の表情に最悪の想像をした彩は恐る恐る声をかけるがそれは否定され銀はベッドの上に音もなく乗る
そして彩の顔をじっと見てから彩にとって大きな、そしてこれから起こる面倒事を口にした
《ジィが…ジィや皆がこっちに来るって》
『……………は?』
銀の言葉に彩は一瞬固まり二人の間に間が出来るもすぐに彩が首をふる
『いやいや、ち、ちょっと待って、ジィ達がこっちに来るってどういうこと?』
《わ、分からないよ!けど彩に伝えろって。観光や商売も兼ねてそっちに行くって》
『商売ってなに!?一般人に変なもの売り付けようって事じゃないよね?!ってこんなところで入院なんてしてる暇じゃないよ!』
彩はベッドから抜け出そうとするが慌てて銀がそれを乗っかる事で止める
《ストップストップ!そんな急がなくても来るのは彩の退院後らしいから!来るときはちゃんと連絡するからって言ってたし!だから落ち着いて!》