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数日だけ寝泊まりした部屋につけば彩はさっそく荷物をまとめはじめる
《彩、大丈夫?》
『何が?』
《すっごい疲れてる》
『…………』
黙々とやる彩に銀が声をかける
そして指摘されると手を止めハァ、と深い息を吐きだしベッドに腰かけ銀においで、と隣を叩くと銀は乗る
『…バレバレ?』
《ボクは彩の式だよ?分からないはずないじゃんか。力が凄く落ちてる》
主の力が落ちれば式の力も落ちる。
それが分かっている為銀が言えば彩は苦笑を浮かべ銀を撫でる
『皆には内緒ね?今力抜いたらちょっとヤバい感じだから』
《…そうやってすぐ無理する。彩じゃなかったら既に瀕死の状態だよ?熱出して倒れないでね》
『ちゃんと帰ったら身も清めるから大丈夫だよ。』
そう言えば頷いた銀がピクリと耳を動かし顔を巡らせれば何の前触れもなく開く扉
そこから入ってきたのはナル
『…あれ、どうしたのナル。あ、もしかして機材の運びだし終わった?ごめん、すぐに行くっ…う、わっ』
不機嫌そうに一直線で向かって来たはいいもののそのまま彩の元に辿り着くと彩をベッドに押し倒す
銀はいきなりのことに目を丸くしポカンと口を開けている
『ちょ、ナ「具合は?」はい?』
驚きでナルの胸元を押せば言葉を遮られるようにして言われキョトンとする
「具合悪いんだろ。」
そのナルの言葉に彩はバッと銀を見るが銀は横に首を振り僕皆の所に行ってるね!とナルの雰囲気が怖かったのかそそくさと去っていく
逃げるなー!と叫びたい衝動に駆られるも上にいる人物が口を開いた事により顔をそちらに向ける
「リンから聞いたんだ。憑依で気力、体力共に限界なはずだと」
『…えっと、確かに限界は近いけどすぐ倒れるってほどでもないし帰ってからちゃんと休めば大丈夫だよ?』
あと車の中で寝かせてくれればと顔横にあるナルの両腕を叩きながら微笑むもナルの顔は険しいまま
『えっと…ナル?』
毎度の事ながら怒られるか、と内心ビクビクしながら呼び掛ければナルは溜め息を吐き起き上がるとベッドに腰かけるようにした為、彩も起き上がる
「………気付いてやれなくて悪かった」
『え?』
ナルの隣に座るようにすれば隣から小さい呟き彩は聞こえていたが思わず聞き返すも返ってきたのは無言。それに小さく笑い顔を覗きこむ
『ナル、ありがとう。心配してくれて』
「心配するのは当たり前だ…本当無茶ばかりする。…おかえり」
『うん、ただいま…』
覗きこまれたナルも彩を見返せば苦笑混じりで彩の頬にキスを落とす
それに擽ったそうに目を細めた彩もナルにキスを返し微笑む
『さて、と…じゃあ行こっか。皆待ってる』
「あぁ」
そう言えばナルが立ち上がり続いて彩も立ち上がるが急にふらつく身体。
『っ?!』
ナルが驚いてすぐに支え、彩も目の前の服にしがみつく
「大丈夫か?」
『はは、なんかナルが来て少し気が抜けたみたい。大丈夫』
彩は一度大きく深呼吸をすればしっかりと頷いた
ナルはそれを心配そうに見るが彩の荷物を持ち二人でその場を後にした
歩いて玄関まで行くと麻衣達の姿が見え彩が声をかけと全員がバッと振り返りそれに驚き思わずナルの後ろに隠れる
『な、なに…』
そんな様子の彩に全員が顔を見合わせ小さく笑い
「「「彩、おかえりなさい!」」」
『~っ、ただいまっ!』
彩は目を見開きナルを見れば頷かれ嬉しそうに笑い皆の元に駆け出した