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『さて、と…そろそろ連れていってもらわなきゃ…お守りもあるし真砂子は大丈夫だろうけど…』
彩はドアとは一番離れた壁に手をつけ目を閉じる
すると近付いてくる気配
フと笑い極力力を落とし待っていると引き寄せられるような感覚に目を開けると辺りは真っ暗
両腕は捕まれドンドン奥に連れていかれる。透視で見た通りの道のりに彩は思わず笑う
…彩、大丈夫なのか。
『(大丈夫大丈夫。もしもの時はハクの力借りる…そろそろ麻衣達入ってきて驚いてるだろうな)』
…だろうな…にしても匂いが酷い…
『(本当にね…吐き気がするよ)』
自分のおかれた状況を対して危機感もなくハクと会話し1つの扉を潜ると一層血の匂いが強くなり、思わず咳き込む
『う、わっ、あり得ない…気持ち悪…』
「……彩?」
いつのまにか男達の姿はなく、変わりに自分を呼ぶ声
そちらに顔を向ければ暗い室内に僅かに分かるシルエット
『…原…あーもぅいいや…無事で良かった』
そちらに向かい隣に座れば真砂子の頭を撫でる
監視もいないこの閉ざされた空間で演技する意味はなくなったと口調も戻す
真砂子はそれに気づく余裕もない
「そ、そんな呑気な…彩も捕まったんですの?」
『んー、捕まったというか捕まえて欲しくて一人で居た』
「何故そんな危ない事を!」
『真砂子が消えたって麻衣が来たの…それに元々の目的の為でもある』
「その目的、話してくれませんの?」
真砂子が彩の手を掴み、それを握り返す
段々暗闇に目が慣れ真砂子の顔を見る
『…それは聞かない方がいい…それにしても顔色が悪い…』
「思念が…たくさん残ってて…」
『確かに…真砂子、私があげたお守り、持ってるよね?』
「え?ええ…」
彩の言葉に懐からそれを取りだしたのを見れば彩はそれに手を当てる
すると真砂子は辺りの空気が澄んだ気がした
驚いて彩を見れば微笑みを返され悲しげに顔を伏せる
「彩がくる直前まで…ナルが此処に居ましたの…ここで励ましてくれたんですの…」
『そっか…』
そう微笑んだ彩の目は寂しげに細められていた事を真砂子は見ることはなかった
…