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彩はふいに甘い匂いがし離れるとそちらに顔を向ける
「なんだろ、いい匂いがしてきたなー。見にいってみよっか?」
ぼーさんもそれに気づけば彩に問いかけるとリンを見上げ首を傾げる
「可愛いねぇ…大丈夫!お父さんも一緒じゃけん」
「滝川さん!」
パァと顔を明るくさせた彩は嫌がっているリンの手を引きそちらに向かう
後ろでぼーさんがなにか話しているが彩は一度見ただけで部屋に向かった
そこにあったのはミサの時に配るというケーキ。手伝う事になりラッピングをしていく
彩はケンジの行動に微笑ましく思いながら第三者からの視線で見てみたかったとリンには悪いが少し残念に思った
…ケンジ君、楽しい?
うん。
もう少ししたらケンジにクリスマスプレゼントをあげる
ほんとう?
うん。楽しみにしていてね
ありがとうお姉ちゃん!
「おし、完成ー!後片付けはやっとくから遊んでていいぞー」
ラッピングされたものが机に積まれそこに行けばぼーさんの言葉にわーい、と再びリンの腕を掴み外に向かった
リンの表情は険しく彩はその顔を見てまずいな、と考えると同時に振り払われる手
「いい加減にしてください!こんな茶番に付き合う理由がどこにあるんですか!」
怒鳴るように言われ心が苦しくなる。中でケンジが悲しみに染められるのが分かる。リンにしがみつこうとするがそれも拒否される
「離しなさい。私はキミの父親ではありません…人違いです。こんなことはやめてもらいたい」
『ッ…』
なんで?
どうして?
またぼくを置いていくの…?
お父さん…なんで?
ぼくはいらないの?
私はなんのために生まれたの?
『…ぁ』
そんな悲しい感情が支配し彩は走った
「おい彩…じゃないケンジ!!」