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……両手が暖かい…
彩は微睡む意識の中、感じた温もり
『…っ』
意識が浮上すると同時に身体に走る鈍い痛み
…どれくらい寝てただろう…
ゆっくり目を開ければそこは何度も通ったことのある白い部屋
『………』
夕方だろう、窓から見える外は茜色に染まっている
身体を動かそうとすれも動かない…
そしてお腹と手が暖かい
そっと顔だけ上げるとお腹の上には銀が、そして左手を真砂子が、右手を麻衣が握ってベッドに伏している
『(真砂子が…珍しい…銀、心配かけたね)』
二人の寝顔を見てから微笑み再び頭を下げれば息をつく
するとガラガラと扉が開く音
そちらに顔を向ければナルが入ってきた所だった
『ナル…』
「…起きたか」
『学校は?呪詛はどうなった?』
「三日前に終わった。生徒全員無事だ」
…三日も寝てたのか…
驚きながらも無事解決したことによかった、と呟くとナルが一度麻衣や真砂子を見てから横にきて彩の額を撫でる
「高熱と過労と極度の貧血。今日の朝やっと熱が下がったんだ…」
『そうだったんだ…』
麻衣が無事だと再確認し安堵した所までは覚えている。
ヤバイな…とは思っていたがそれほどとは…
ナルの手は冷たく気持ちよさそうに目を細めた
「医者は目が覚めれば大丈夫だと言っていた…もう少し休め」
うん、と頷きありがとう…と呟きながら手に、胸に、額に、気持ちのよい暖かさを感じながら再び眠りについた