『疲れたから寝る…』


部屋に帰ってきた彩は第一声に呟く


《まぁ、夜は眠るためにあるんだからな》


何で某小説で白いのが言ってるような事を言うかな…


『もっくんの台詞だよ、それ…何かあったら叩き起こしてね』


《ん…分かった。……………彩》


目を閉じ、すぐにでも寝れそうだったが銀の低い声で目を開ける


何、と言おうとするが人影がありそちらに顔を向ける


『(黒い人…確か、谷山さんが呼んでたのはナルだったな…。……ナル？ナルって…あれ？）』


どこかで…そう…じいちゃんから…昔、聞いた事があったような…

顔を見ながら思いだそうと目を凝らすも暗くてよく見えない。


彼はしばらく壁(結界)を見ていたがすぐに背を向けて行ってしまった。


『何か感づいてるね。ナルって人…』


《かもね…さ、寝よ～》


『お休み…』


銀が丸まると同時に再び眠気が襲い目を閉じたのであった。















翌日、早朝に片付けに入っているナルが目に入った


『やっと分かったんだ…じゃ、もう大丈夫だね。』


呟き背筋を伸ばすと自分達も帰る支度をしようと持ってきていた物を片付けはじめる


しばらくそれを続けるも異変をいち早く察知した銀が唸る
どうしたの…と続けようとするも地響きがなり、壁を叩く音が響いた


『……地盤沈下だけじゃないの？これはポルターガイスト…』


慌てて外を見ると同じように焦ったメンバー達が出てきた


『……ごめん、銀。ちょっと様子見てきて』


了解、と呟いた銀を見送ると椅子に座り足を組む


『ポルターガイストはほとんどﾛｰﾃｨｰﾝの子供。霊感のある女性…ストレスをもった人…あの中で最もありえる人は……』


再び外に出てメンバーを見ると一人だけ当てはまる人物がいる


『あの人か…あ、おかえり銀。』


入ってきた人物に顔を向けると微笑む。

そんな笑みを浮かべる彩に眉を上げジトと目を細める


《なんか分かったんでしょ》


『そんなことないよ。推測でしかないし。で、どうだった？』