一つ一つ重ねたカミは

 青空に連れて行ってくれる、なんて歌があったけど、私はそれを知らない。
 いつか見せてやるなんて約束をあの人が覚えているのかどうかも知らない。
 そもそもその人はもういなくなってしまったのだし。
 死とは無だ。その後には何もない。堕ちた■■の火は消え、二度と輝くことはない。
 わかっているはずなのに、私自身は何度言い聞かせても納得できないようで。
 いつかあの人が戻ってきてそれを見せてくれるんじゃないかなんて思ってしまう。
 そんなことはあるはずがないのに。
 日常を過ごす、いつか青空を見ることができるんじゃないかって、叶うはずもない希望のような夢を見続けている。
 夢を見ないと生きてはいられない。
 ■■を失った現実があまりにも冷たいから。
 それだって正確に認識してしまったら私はたぶん壊れてしまうのだろう。
 自分でもどうしようもないと思う。あの人が知ったら笑うだろうか。
 許されなくても間違っていても、夢見るくらいは許されるとわかっているからそうしている。
 何もかも終わった後にどうすればいいかなんてことは誰も教えてくれなくて、それでも私は生きるしかなくて、
 案外そういうことを考えていたから「そう」なってしまったのかもしれないなんて、
 今となっては昔の話。
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