一つ一つ重ねたカミは

「ハロウィンだぁ?」
「あ、いえその」
「面白ェじゃねーか」
「えっ」
 別にやろうと提案したわけではないのだけれども乗り気になったパンチさんを止める術もなく。
 顔なしたちをかき集め、穴にチョコレートを放り込む遊びをするパンチさん。怖いし非人道的です。
 オリガミ兵にトリックオアトリートと迫り、当然お菓子なんて持っているはずがないので穴を空けて笑うパンチさん。怖いし鬼です。
「こんな怖いハロウィン知らない……」
「いいじゃねえか楽しいなハロウィン! なあ?」
「そ、そ、そうですね……」
 無理がある肯定をするがパンチさんは満足そうで何も言えなくなる。こういうところが困るんだ。
「ハロウィンカラーのオリガミ集めようぜ!」
「ハロウィンカラーって……オレンジとパープルですか?」
「バッカ、イエローとパープルだよ決まってるだろ」
「い、イエロー」
 それって……
「いいだろ? カンペキだろ? それこそハロウィンって感じするだろ?」
 なんでイエローなのかとか、パープルを変えないセンスとか、色々聞きたいことはあったが、これまた色々なことが怖くて訊けなくて、
「そ、そうですね……」
 とお茶を濁す。
「ハロウィンらしい曲かけろよDJ、頼むぜ!」
 明るい声で言われるのを断ることもできなくて、その日もオールナイトをした。
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