一つ一つ重ねたカミは

 今日も回っている。どこで? 頭の中で、耳の奥で。
 最近ではフロアに幻視すらしてしまうようになった、重症だ。踊る客たちの中央、ど真ん中を陣取って、黄色。
 私に気が付くと3度ターンする。お決まりだ。
 取り憑かれている? いやいやそんな、おとぎ話みたいなこと、あるわけがない。
 全てが終わってしばらくした後、流星みたいだったな、なんて思いながら空をぼうっと見ていたら流星が流れて、その翌日から見えるようになった幻覚。
 黄色。黄色。黄色。
 けれどそれが見えるようになってどこか安心してしまった自分もいて、そんな自分が嫌で嫌で。
 本当に嫌なのか? 本当は……
 違う、違う、あれは化け物で、流れ星なんかじゃなくて、太陽を隠したモンスターで。
 だけど今日もフロアの中央で踊る黄色に、少し気を取られて、ああ、輝いている、輝いて。
 そんな日が、いつまで続くのか。
 わからないまままた日は落ちる。
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