ウィンゲート×ファビオ×ウィンゲート

「ウィンくん」
「何だ、ファビオ」
「ボクへの愛を叫んでくれないか」
「は!?」
「今! ここで!」
「ど、どうした、何を言っているファビオ……熱でもあるのか?」
 そう言ってウィンくんはボクのおでこに自分のおでこを当てて、ち、近いよ!?
「熱は……ないが、疲れているなら休んだ方がいい」
 ウィンくんは少し顔を離すと、ボクの頭にぽんと手を置いて撫でた。
「えっ……」
「お前はいつも全力だからな。たまには立ち止まって休むことも必要だ」
「ボクはそんな……休んでるよ!? きちんと休まなきゃ踊れないじゃないか! 大丈夫さ」
 頭を撫でられるのには慣れてなかったけど、手を払うわけにもいかなかったし、なんだか心地よかったのでそのまま撫でられていると、ウィンくんが笑った。
「それならいいんだがな」
 心臓に悪いよ!?
「好きだぞ、ファビオ」
「えっ」
「二度は言わない」
「ちょっ……」
 ウィンくんはそのままボクの頭をがしがしがしと撫でると去ってしまったので何も問い返せないままになる。
 まあ追いかけるんだけどね!
「待ってよウィンくん~!」
「待たない」
「待って!」
「待たない!」
 その後流れでしばらく追いかけっこみたいになって、後でギルデロイから若いっていいねぇとか言われたのは内緒だ。

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