ゆめにっき

 雨が降っている。
 私はもう、この場にはふさわしくない。
 全てのエフェクトをたまごにして、今回も去る準備を整えた。
 体が勝手に動く。
 誰に動かされているかなんて気にしたって仕方ない。
「行ってしまうんだね」
 背後から、死体が言う。
「傘もささずに」
 足が止まる。
「最後に俺に会いにきたのはなぜだい?」
「……理由なんてないよ」
 ただ、█めてもらえるかなんてことを思っただけ。
 何も変化などなく、その回もそれで終わり。
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