一つ一つ重ねたカミは
「DJ何飲んでるのそれ」
「え、紅茶ですけど」
「紅茶? おれッチにもくれよ」
「パンチさんコーヒー党じゃないんですか」
コーヒー淹れろよ、と最近毎日せがまれるのでてっきりこの人はコーヒー党なのだと思っていた。
「紅茶、呑んだことねぇし」
「え、ないんですか」
「ねえよ」
「じゃあ、どうぞ」
飲みかけの紅茶を差し出すと、
パチン。
穴を空けて、呑む。
「……ふーん」
「どうですか?」
「コーヒーより薄いな」
「薄い?」
「苦みっつーの? それが、薄い」
「……」
この人やっぱり物の味がわかっているんじゃないだろうか。
穴を空けた瞬間に味もわかるのか、それとも穴を空けた感触から想像しているだけなのだろうか。
「でもこれはこれでイイな」
「明日から紅茶にしますか?」
「両方だろ?」
「あ、はい」
ティーバッグと粉の減りが早くなりそうだ。
「え、紅茶ですけど」
「紅茶? おれッチにもくれよ」
「パンチさんコーヒー党じゃないんですか」
コーヒー淹れろよ、と最近毎日せがまれるのでてっきりこの人はコーヒー党なのだと思っていた。
「紅茶、呑んだことねぇし」
「え、ないんですか」
「ねえよ」
「じゃあ、どうぞ」
飲みかけの紅茶を差し出すと、
パチン。
穴を空けて、呑む。
「……ふーん」
「どうですか?」
「コーヒーより薄いな」
「薄い?」
「苦みっつーの? それが、薄い」
「……」
この人やっぱり物の味がわかっているんじゃないだろうか。
穴を空けた瞬間に味もわかるのか、それとも穴を空けた感触から想像しているだけなのだろうか。
「でもこれはこれでイイな」
「明日から紅茶にしますか?」
「両方だろ?」
「あ、はい」
ティーバッグと粉の減りが早くなりそうだ。