一つ一つ重ねたカミは
それを探そうとして、救われないな、と思った。
「師匠ーこれどこっすか?」
「ああ、普段使わないもんね。これは私が片付けておくよ。弟子くんはもうあがっていいから」
「ッス、お疲れ様です」
「お疲れ」
手を振って、見送って。
会場付きの機材を片付けて、これで荷物は身の回り品だけとなった。
「……帰るか」
照明が落とされたフロアを背に建物を出る。
広がる一面の星空、
に。
空いた大きな穴、を探してしまった自分。
星、が穴ではないことを確認して、安堵よりも先に■■が出てしまった自分。
救われない。
私は違ってしまった。この世界から。
外から来た、もうないものにずっと心を囚われている。
いつまで?
夜、空を見る度思い出す。昼、太陽を見る度に思い出す。
忘れることができない、忘れられない、忘れ■■ない。空虚、空白、まさに「穴」。
間違っている、そんなのは間違っていて、病の類で。
なのに「そう」思ってしまう自分が、■しいと思ってしまう自分が、
心の底から、救われないと思った。
「師匠ーこれどこっすか?」
「ああ、普段使わないもんね。これは私が片付けておくよ。弟子くんはもうあがっていいから」
「ッス、お疲れ様です」
「お疲れ」
手を振って、見送って。
会場付きの機材を片付けて、これで荷物は身の回り品だけとなった。
「……帰るか」
照明が落とされたフロアを背に建物を出る。
広がる一面の星空、
に。
空いた大きな穴、を探してしまった自分。
星、が穴ではないことを確認して、安堵よりも先に■■が出てしまった自分。
救われない。
私は違ってしまった。この世界から。
外から来た、もうないものにずっと心を囚われている。
いつまで?
夜、空を見る度思い出す。昼、太陽を見る度に思い出す。
忘れることができない、忘れられない、忘れ■■ない。空虚、空白、まさに「穴」。
間違っている、そんなのは間違っていて、病の類で。
なのに「そう」思ってしまう自分が、■しいと思ってしまう自分が、
心の底から、救われないと思った。