そんな時もあったな、なんて
「おいDJ、こっち来いよ」
「なんです、」
バチン!
◆
「……は」
そこは自室。あの遺跡ではなく。
そうだった、パンチさんはもういない。
穴を空けられるんじゃないかと怯えることはもうないんだ、怯えなくてもいいんだ。
でもあんな夢を見るなんて怖いな。本当に穴が空けられたんじゃないかと思った。
外はまだ暗いし、二度寝しよう。
◆
「おいDJ」
「……」
「DJ、返事」
「は……はい?」
バチン!
◆
「……はっ」
そこは自室。当然、遺跡ではない。
パンチさんはいない、そうですよね?
私が穴を空けられることなんて二度とない。怯えなくてもいいんだ。
でもあんな夢を見るなんて嫌だな。夢の中だとしても、怖いもの。
外はまだ暗いし、今度は朝まで眠れるといいな。
◆
「DJェ」
「……」
「返事もしないなんていい度胸じゃねーか」
「……」
「こっちに来いよ、気付いてんだろ?」
◆
「……はあ」
遺跡ではない、はずだ。
それなのにこのベッドはやけに硬くて、冷たくて。
おかしいな、まだ夜が続いている。もう充分寝たような気がしてるんだけど。
でもさっきは穴を空けられなかったからいいのかな。
いっそ朝まで起きていようかと思ったが、瞼が重くなって気付くと――
「なあ、DJ」
「……」
「こっちに来いよ」
「……」
「おれッチの命令が聞けないってか?」
「……」
「なあ、もう一度過ごしてみてーと思わないか、あのスリリング・ナイト」
「……」
「アガらせてくれよDJ、こっちに来てくれ、」
『頼むから』
「……パンチ、さ、」
バチン!
◆
「あー駄目ですね、穴が空きすぎて修復できません」
「なんでこんな穴が空いたんだろうな?」
「さあ?」
「師匠は……」
「お気の毒です」
「師匠、」
行って、しまった。
「なんです、」
バチン!
◆
「……は」
そこは自室。あの遺跡ではなく。
そうだった、パンチさんはもういない。
穴を空けられるんじゃないかと怯えることはもうないんだ、怯えなくてもいいんだ。
でもあんな夢を見るなんて怖いな。本当に穴が空けられたんじゃないかと思った。
外はまだ暗いし、二度寝しよう。
◆
「おいDJ」
「……」
「DJ、返事」
「は……はい?」
バチン!
◆
「……はっ」
そこは自室。当然、遺跡ではない。
パンチさんはいない、そうですよね?
私が穴を空けられることなんて二度とない。怯えなくてもいいんだ。
でもあんな夢を見るなんて嫌だな。夢の中だとしても、怖いもの。
外はまだ暗いし、今度は朝まで眠れるといいな。
◆
「DJェ」
「……」
「返事もしないなんていい度胸じゃねーか」
「……」
「こっちに来いよ、気付いてんだろ?」
◆
「……はあ」
遺跡ではない、はずだ。
それなのにこのベッドはやけに硬くて、冷たくて。
おかしいな、まだ夜が続いている。もう充分寝たような気がしてるんだけど。
でもさっきは穴を空けられなかったからいいのかな。
いっそ朝まで起きていようかと思ったが、瞼が重くなって気付くと――
「なあ、DJ」
「……」
「こっちに来いよ」
「……」
「おれッチの命令が聞けないってか?」
「……」
「なあ、もう一度過ごしてみてーと思わないか、あのスリリング・ナイト」
「……」
「アガらせてくれよDJ、こっちに来てくれ、」
『頼むから』
「……パンチ、さ、」
バチン!
◆
「あー駄目ですね、穴が空きすぎて修復できません」
「なんでこんな穴が空いたんだろうな?」
「さあ?」
「師匠は……」
「お気の毒です」
「師匠、」
行って、しまった。