一つ一つ重ねたカミは
「なあDJ」
「なんですか」
「お前、おれッチがいなくなったらどうする?」
「え? それはどういう……」
「おれッチが死んだらどうすんのって訊いてんの」
その言葉に、脳天を殴られたような衝撃を覚える。
パンチさんがいなくなったら。
いなくなったら、いなくなったら、私は。
私は……
どうなるもこうなるもないはずだ。
いなくなったら、自由で。
怯えることも、気にすることもなくなって、いつも通りの生活に戻って。
そう考えるのが「本当」で「真実」のはず。
なのに私は何を思ったのだろう。
パンチさんがいなくなったら、私は、私は、
「いやです」
「は?」
私は何を言っている?
「パンチさんがいなくなるのは、いやです……」
「……は」
一つ、笑うとパンチさんは、ジョーダンだよ、と返した。
「そんな顔すんじゃねーよ、サガっちまうだろ」
「すみません……」
「おれッチが死ぬわけねーだろ。はァ、自分で言ってて意味わかんなくなっちまうな」
「そう、ですよね」
本当にそうであればどんなによかったか。
あのやりとりをした少し後。平和になったこの世界にパンチさんはもういないということを、理解するまでにどれだけかかるのか。
そんなことさえ私にはもう、わからない。
「なんですか」
「お前、おれッチがいなくなったらどうする?」
「え? それはどういう……」
「おれッチが死んだらどうすんのって訊いてんの」
その言葉に、脳天を殴られたような衝撃を覚える。
パンチさんがいなくなったら。
いなくなったら、いなくなったら、私は。
私は……
どうなるもこうなるもないはずだ。
いなくなったら、自由で。
怯えることも、気にすることもなくなって、いつも通りの生活に戻って。
そう考えるのが「本当」で「真実」のはず。
なのに私は何を思ったのだろう。
パンチさんがいなくなったら、私は、私は、
「いやです」
「は?」
私は何を言っている?
「パンチさんがいなくなるのは、いやです……」
「……は」
一つ、笑うとパンチさんは、ジョーダンだよ、と返した。
「そんな顔すんじゃねーよ、サガっちまうだろ」
「すみません……」
「おれッチが死ぬわけねーだろ。はァ、自分で言ってて意味わかんなくなっちまうな」
「そう、ですよね」
本当にそうであればどんなによかったか。
あのやりとりをした少し後。平和になったこの世界にパンチさんはもういないということを、理解するまでにどれだけかかるのか。
そんなことさえ私にはもう、わからない。