つきのないよのゆめをみた
選曲についての好みが知りたかったから、声をかけた。
「パンチさん」
「なに」
その返事からするに、今のパンチさんは機嫌が悪いようだった。
「何でもないです」
「何でもないってことないだろDJ。おれの大事なおれのDJ」
「な、なんですかその言い回しどこで」
「本で読んだんだよ! キョウヨウ? が必要って言ったのはオマエだろ?」
「言ってないですよ!」
「あー……そう。じゃ、前の周か」
そう言ったパンチさんの言葉がうまく聞こえなくて、私は聞き返す。
「何の、何ですって……?」
「さあね。オマエは知らなくていーよ」
覚えてないんだからな。
「え」
「なに、オマエこれ以上おれッチの機嫌損ねるわけ? 自分の顔に穴空かないって自信ある?」
「す、すみません……」
「前もそうやって声かけてきたんだもんな~。専属DJとしての自覚あるのは嫌いじゃねーよ。けどな……」
かち、かちとパンチさんが刃を鳴らす。
「あんまり自惚れてっとプレイが鈍る。きちっとカクゴしとけよ? なァ? DJ」
「…………はい……」
やっぱりこのひとは怖いひと だ。そう思って、私は選曲セット作りに戻った。
「パンチさん」
「なに」
その返事からするに、今のパンチさんは機嫌が悪いようだった。
「何でもないです」
「何でもないってことないだろDJ。おれの大事なおれのDJ」
「な、なんですかその言い回しどこで」
「本で読んだんだよ! キョウヨウ? が必要って言ったのはオマエだろ?」
「言ってないですよ!」
「あー……そう。じゃ、前の周か」
そう言ったパンチさんの言葉がうまく聞こえなくて、私は聞き返す。
「何の、何ですって……?」
「さあね。オマエは知らなくていーよ」
覚えてないんだからな。
「え」
「なに、オマエこれ以上おれッチの機嫌損ねるわけ? 自分の顔に穴空かないって自信ある?」
「す、すみません……」
「前もそうやって声かけてきたんだもんな~。専属DJとしての自覚あるのは嫌いじゃねーよ。けどな……」
かち、かちとパンチさんが刃を鳴らす。
「あんまり自惚れてっとプレイが鈍る。きちっとカクゴしとけよ? なァ? DJ」
「…………はい……」
やっぱりこのひとは怖い
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