ペーパーマリオオリガミキング

「ノってるかー!?」
「うわ……ってパンチさん!?」
 開け放たれた扉。DJブースから振り返るとパンチさんの姿が……ボディの黄色はそのままなのだが、全体的に鮮烈なパープルカラーのストライプが入っていた。
「なんですかその姿!?」
「イカしてるだろ? ビビッドおれッチ!」
「ビビッドおれッチ!?」
「聞いて驚け、ボディにエイプリルフール特別のうそっこパープルでカラーリングした特別仕様のおれッチだ!」
 うそっこパープルって何ですか、とか、特別仕様ってどういうことですか、とか、聞きたいことは色々あるのだが、一番の問題は、
「なんでパープルなんですか」
「パープルってイカすだろ? そう思わねえ?」
 ずずい、と詰め寄るパンチさん。圧だ。
「なあDJ、パープルめっちゃいいだろ? おれッチのボディと合うだろ?」
「は、はい、はい、合います、けど……」
「けど?」
 それって私の色じゃないですか?
 とか聞けるはずもなく。
「今日一日おれッチはビビッドおれッチだ! 感謝しろよ! そいでいつも以上にノれる曲かけろよな!」
「あ、はい、あの……はい、わかりました」
 逆らうとまた面倒なことになる気しかしなかったので私は曖昧に頷いた。


(ハッピーエイプリルフール)
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