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何よりも彼女が幸福であればいい

2021/07/29 08:18
ノニン×エデルガルド(男女)SSS100個書けるかな期間
 降り出した雨に帰るに帰れず、といった具合だ。時々ここは嵐がやってくる。あらかじめ天候でわかるものだが、ユッテと話をしていて窓の外を確認することを怠った。ノニン・シュトロムフトはどこかへ出ていたのか戻ってきた時にはずぶ濡れだった。

「おとーさんびちゃびちゃ!!」

 そういってユッテがタオルを抱えて走り寄る。

「ははは、嵐みたいだ、」

 黒い髪はすっかり雨に濡れていて、それを渡されたタオルで拭くノニン・シュトロムフトを見ながら私はどうしようか、と窓の外を見る。帰れると言えばまだ帰れる強さではあるだろう。

「お姉ちゃん、泊っていって」
「え」

 同時に驚いた声を、ノニン・シュトロムフトも零したらしい。

「雨がふってるし、風邪ひいたらヤダよ、ユッテといっしょにねよう?」

 いいでしょ、おとうさん、という声につられてノニン・シュトロムフトを見れば、困ったようにユッテを見て、しかし、すぐに、優しい父親の顔、になっただろうか。

「そうだね、風邪をひいたら悲しいものね」
「うん!!」

 子からの提案に、親が是と答えたなら、そして嬉しそうに笑うユッテを見て、否と私がいうのは憚られた。この家に、あの男がいる家、に、一晩。いや、それを意識してはいけない。私が意識を向けるべきは招いてくれたユッテの方だ、と思う。
 私とあの男の、なにがしかのものは、小さな彼女には関係がない(あるのかもしれないがギスギスしても仕方ないことで、)のだから、彼女に対してだけ意識を集中して向ければいい。何の問題もない。

「おねーちゃん、おとーさんがお泊りいいよ!って!」
「ああ、ありがとうユッテ、助かるよ」

 お夕飯もいっしょだね、と本当に嬉しそうに笑うユッテへ微笑みながら、意識をただ、彼女の幸せへ向けることにした。
× × × × × × ×

ノニエルなんだけどユッテちゃん中心なので題名にはつけなかった

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