SSS倉庫

【ノニエル】独り占めしたい

2021/04/17 05:22
ノニン×エデルガルド(男女)SSS100個書けるかな期間
 最近、周囲で自分が何を言われているかくらいはわかっている。相変わらずの根も葉もない噂から、ついには誰があんな女を妻にしようだなんて思うだろうか、といったそういう類の言葉。どうでもいいが好きに喋らせるのは腹が立たないわけじゃない。
 だが反論すれば油でも注ぐような連中もいるし、面倒で結局言わせたいだけ言わせている。言わせていた。
 むすりと、顔を険しくした男を見て、驚く。
 ユッテが会いたがっていたから、予定をあわせて欲しいと言われて、廊下から、死角になるような場所で話をしていたときに、笑いながら私の事を揶揄い、話していた連中が去った後の、男の顔。
 じっとりと、きっとそいつらがいただろう場所を睨んだ後、きつく目を閉じて、開いたあとにはいつもの、気弱そうな男に戻っていた。

「気にするな、いつもああだ」

 聞きたくない他人の悪口は何であれ不快だろう、と、謝罪する。男は、ノニン・シュトロムフトはこちらを見て、眉間にしわを寄せたあと、迷ったように見えた。反応を見て当然だろうと思う。彼らの話していたこと全てが事実ではなかったが、行き遅れだとかなんだとか、そういう部類にはいるだろうし、ガサツな女、と言われても、今更なんとも感じない。否定は出来ないだろうし、男もそう感じる部分はある、と思う。

「貴女は、優しい方です」

 潜めた声で落ちた言葉に、再び驚く。

「魅力もあります、……気配りだって、出来る、それに、強い女性は、俺は好きです」

 反論しようとして、再び口を開いた男に、開きかけた口を閉ざす。

「……あの方たちの目に、そう映らないなら、好都合です」
「は……?」
「……貴女の、可愛い、と思う部分を、まだ、独り占め出来ますから、」

 思考が出来なくなる。顔も熱い、と思う。男はただ、恥ずかしそうに俯いて、拳を強く握っている。独り占め、誰が、何を。なぞらなくてもわかりそうな言葉の隠れたものを、自分じゃない、と思いたくて、つい、何度も考えてしまう。
× × × × × × ×
ときどきストレートにぶち込んで来るノニンさんと「え」ってなるえるるんはかわいい

コメント

コメントを受け付けていません。