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【ノニエル】微睡ののち

2021/04/17 05:13
ノニン×エデルガルド(男女)SSS100個書けるかな期間
 目が覚めたときに、視界に知らない色が飛び込んできて、それが誰かの右腕なんだと理解すると同時に、頭を恐らく、その腕の持ち主の肩へ預けてしまって、しかも気付かないまま眠り続けていたらしいということまでたどり着いた。相手は、相手も、眠っているらしいと呼吸のリズムで察し、起こさないようにそっと頭を持ち上げ、顔を見て叫びたくなるのをなんとか堪えた。
 あまり人が寄り付かない公園の本当に、隅の、影にもなるような所だったのになぜ見つけることが出来たんだとか、どうして接近に気づかなかったのだとか、それくらい疲れていたのかだとか、それらが浮かぶ前に穏やかに眠る男と、その男の肩に頭を預けてしまっていたという事態で、思考が飛ぶ。
 どうしよう、とらしくもない思考になる。見せたくないところを他人に見せてしまった、というものも大きい。ノニン・シュトロムフトに隙だらけな所を見せた。見られた。あろうことか距離まで詰められて、と思う。
 思うのに、私を通りの視界から隠しでもするかのように、体を少しずらして眠っている姿に、何故、が浮かぶ。気のせいだと思いたいのに、わざわざ寝づらいだろう、斜めに腰かけて眠る理由もわからない。
 そのままどうしていいのかわからず男の寝顔を見てしまっていれば、一度眉間にしわが寄ったのち、ゆっくりと瞼があがり、黒い瞳と、目があう。どうしよう、と再び思うと同時に、微笑まれ、そっと顔を寄せられて何も考えられなくなっていく。覚醒していないのかも、と思ったのは男の雰囲気が嫌に、柔らかすぎるからだ。

「まだ眠っていて良いですよ、」

 酷く優しい声でそんなことを囁かれる。気恥ずかしくなって顔に熱が集まるのをどうにもできない。

「……あ、」

 はっとしたような表情を見せられてやっとこちらも正気に戻れそうに思う。恐らくは覚醒に至っただろう。

「す、まなかった、迷惑を、かけた、」

 もっと強い言葉で言えば良かった、と思うのに、それはなんだか違うと思って、力がこもらない音が出て落ちていく。他人に弱い部分は見せたくないのに、とまた顔に熱が集まっていく。

「ぁ、い、いえ、俺、も、すいません、」

 何故お前が赤くなる必要があるのだ、と詰め寄りたいほど、男が顔を赤に染めていくのにつられて、また自分の顔がさらに熱くなるのを自覚した。
× × × × × × ×
こっちは転移時空のほうのノニエル、距離がまだ遠い遠い

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