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【ソゾミケ】こんな日も悪くはないと思うのは君がいるから

2019/12/29 03:14
ソゾ×ミケ(男男)雨の日のふたり
「天気表、そう言えばここのコロニーは無かったんだっけ」
「そうそう、惑星になるだけ近いようにって、配布はしてないんだと」
「そっか、何時止むかわからないね」

 人工的な空から、人工的な雨が降り続いている。それ程、長い時間振らせることはないと思いながらも、折角のソゾとの外出の時間が足止めになってしまったことが少し残念で、早く晴れないか、と思う。そう考える反面、こういう時間も、好きだなと思う自分は確かにいる。

「まあ、別に急ぐような用事もないから良いだろ」

 雨宿りと休憩を兼ねて入った小さな屋根付きの、本当に見落としそうな休憩エリアの椅子に腰かけたソゾが笑う。メンテナンスは施されているようではあるけど、天然の木材で作られている椅子と丸テーブルは、少し、痛んでいるというか、色あせている。
 ソゾと向い合せで腰かけながら、降り続く雨と景色を眺める。ソゾも、どこかをぼうっと見ていて、話しかけてもいいのか、と、悩んでいれば、目があって、にこにこと笑われる。

「なんだー?かっこよすぎて見入っちゃったか?」

 その言葉に笑いが零れる。

「違うよ」
「違うのかー??こんなにいい男だから見惚れたのかなって思っただろ?」
「自分で言う?」
「言う!」

 くっ、と肩を震わせて笑ってしまう。

「凄い自信だね、ああ、嫌味じゃなくて、感心してる、っていうか」
「ミケにこれだけ好きだって言ってもらってるのに、自信なさそーなのはミケに悪いじゃん?」
「……ああ、そういう?」
「そう」

 破顔する彼の笑顔に、目を細めてしまう。好きだ、と思っていた笑顔をこんなにたくさん見せてもらえている事が、嬉しい。

「…やっぱりソゾはかっこいいよ、好き…」
「だろ?カッコいいだろ?キスするかー?」
「ふ、ふふふ、いや、遠慮する」
「遠慮するなよー」
「ホテルに戻って二人っきりになったらしよう、外だから、ここ」

 目を少し見開いたソゾの表情が不思議で、つい見入ってしまう。

「ソゾ?」
「ミケ、ってさあ、急に爆弾、突っ込んで来るよなあ…」
「え?そう、なの?そんなつもりじゃ…」
「嬉しいからいいんだけど急で俺が死ぬだけだから、気にしなくていいんだけどな?」

 でもまあちょっと待ってな、というソゾは口元を抑えて何かを考えている。まあ、言われた意味が分からないわけじゃないから、刺激してしまったのは申し訳がないとは思う。思うけど、いつもと違う表情のソゾが見れて、嬉しいとも思う。

「ホテル戻ったらすげーキスするわ」
「すげーするの?」
「する」
「うん、わかった、良いよ」
「良いの!?」

 ガタン、と椅子を鳴らして立ちあがったソゾの嬉しそうな驚いたような顔を見て、また笑いが零れてしまった。
◆ ◆ ◆
可愛いカップル描いちゃったー様から
『雨宿りして距離が縮まった』『ソゾとミケ』を描きor書きましょう。


かわいかろ・・・・かわいかろう・・・・

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