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【萌葱】従兄弟の友達
2019/11/09 01:41CP無し
待ち合わせはここで、と従兄弟の匡周から連絡があったのは金曜日の朝だった。近くにいるから折角だし今日の夜、飯でも行こうって話をして、匡周の友達もくる、みたいな話になっていたのを思い出す。匡周は顔が広いからなあ、何人来るんだか、と思っていたけど、何人くらいなんだと聞いたら「友達、来るのは一人だけ」と回答があり、意外だなあと返事を眺めていた。
特に有名な待ち合わせ場所でもないけど、ちらほら週末だからか、待っている人もいる。いるけど、匡周が指定した場所にいるのは、俺と隣にいる派手な服装の兄ちゃんだけだ。まさかなあ、とは思うけど、どう首をひねってもそうなんじゃないかなあ、と思うのは勘でしかない。
まだ遅れてやってきていない匡周に、友達なんて名前なの、なんて聞いてみると、ややあってから「ケーちゃん」とだけ返ってくる。
「けーちゃんって」
いやわからないだろ、と頭を抱えようとして、
「はい?」
隣の兄ちゃんがにっこり笑ってこっちを見たことにがく、っと気が抜けそうになる。
「ええっと、けーちゃん…?」
「はい!そうです」
「匡周、って」
「あ、匡周さんの従兄弟さんですか?」
「あ、はい、どうも初めまして」
「初めまして!」
元気がいいんだなあ、なんて思いながら改めて見る。デカいし目立つなア、と思うのと一緒に、匡周が好みそうな雰囲気だなあとも思う。明るいというのか、声も元気が良いし。髪の毛に赤いメッシュはいってるとことかかっこいい。
「モエギっていうんだ、よろしくな」
「ケイトです!初めまして!よろしくどうぞ!」
「はいよー」
右手を差し出すと迷わず握ってくる。にこにことしているし、人当たりは凄く良さそうだ。
「モエギさんってどう書くんですか?」
「あ、こう、これ」
スマホで入力して見せると、なるほど、と頷く。それから彼も何やらスマホを取り出して、スマホケースも派手だな。派手なスマホケースを見ていたら目の前に画面を差し出される。「慧斗」と打ち込んであるのが彼の名前なんだろう。
「へえー、かっこいいじゃん」
「かっこいいですか!」
「かっこいいかっこいい!慧ちゃんかー、よろしくなー」
「はい!匡周さんは遅いですね」
「一本バス乗り遅れ、そろそろつくんじゃね?」
「そうなんですねー!」
にこにこ、ずっと笑ってる慧ちゃんはさっきから何人かがちらりと伺う程度には体格だけではない理由から目立っている。ここに匡周が来たらもっと目立つよな、と笑いそうになる。あいつ顔が良いし。
「慧ちゃん寒くないか?」
「先生に言われてホッカイロ貼ってます!」
「せんせー?」
「えーっと、お父さん?みたいな?」
「そっかそっか、風邪ひかないようになー」
「丈夫なんで!」
「いやいや、風邪ひいたら先生って人が心配すんじゃん、丈夫とかじゃなくってさ」
きょときょと、としたあと、首を少し傾けて、そうですか?なんていう慧ちゃんに、そわっとしてしまう。こいつあれだな、放っておけないあれなんだな、なんとなくわかった。
「そうだよ、わかんねえけどさー、心配するんじゃねえ?」
気にかけてなきゃ、いくら体が丈夫といってたって、ホッカイロ貼ってけなんて言わないと思うし。どうでもよかったらそういう声掛けしない、と俺は思うけど。
「私って心配されてたんでしょうか?」
「そーじゃね?そうじゃなかったらホッカイロ貼ってけって言わねえと思うけど」
慧ちゃん、自分の事、わたし、っていうんだな、なんて思いながら見る。そうなんだあ、なんてどこか他人事のように、でも人に言われて初めて気が付いた、みたいに言う姿を見てると放っておけないなあ、と思ってしまう。
「おまたせっすー!萌ちゃんー!けーちゃーん!」
「あ、匡周さん、おはようございます」
「はよーっす!こんばんわ?」
「あ、こんばんわ!」
どっちでもいいか、なんて笑い合ってる二人を見て、目が離せない弟が増えたな、みたいな気持ちになってしまう。
「ほれ、二人とも移動するぞー」
はーい、なんて元気よくついてくる二人を見て、やっぱり弟が増えちゃったんじゃないかな、これ、という気持ちになってきた。
× × × × × × ×
リプきたキャラかCPでかくやつで、萌葱ちゃんをリプしていただきました!ありがとうございまーす!わーい!
特に有名な待ち合わせ場所でもないけど、ちらほら週末だからか、待っている人もいる。いるけど、匡周が指定した場所にいるのは、俺と隣にいる派手な服装の兄ちゃんだけだ。まさかなあ、とは思うけど、どう首をひねってもそうなんじゃないかなあ、と思うのは勘でしかない。
まだ遅れてやってきていない匡周に、友達なんて名前なの、なんて聞いてみると、ややあってから「ケーちゃん」とだけ返ってくる。
「けーちゃんって」
いやわからないだろ、と頭を抱えようとして、
「はい?」
隣の兄ちゃんがにっこり笑ってこっちを見たことにがく、っと気が抜けそうになる。
「ええっと、けーちゃん…?」
「はい!そうです」
「匡周、って」
「あ、匡周さんの従兄弟さんですか?」
「あ、はい、どうも初めまして」
「初めまして!」
元気がいいんだなあ、なんて思いながら改めて見る。デカいし目立つなア、と思うのと一緒に、匡周が好みそうな雰囲気だなあとも思う。明るいというのか、声も元気が良いし。髪の毛に赤いメッシュはいってるとことかかっこいい。
「モエギっていうんだ、よろしくな」
「ケイトです!初めまして!よろしくどうぞ!」
「はいよー」
右手を差し出すと迷わず握ってくる。にこにことしているし、人当たりは凄く良さそうだ。
「モエギさんってどう書くんですか?」
「あ、こう、これ」
スマホで入力して見せると、なるほど、と頷く。それから彼も何やらスマホを取り出して、スマホケースも派手だな。派手なスマホケースを見ていたら目の前に画面を差し出される。「慧斗」と打ち込んであるのが彼の名前なんだろう。
「へえー、かっこいいじゃん」
「かっこいいですか!」
「かっこいいかっこいい!慧ちゃんかー、よろしくなー」
「はい!匡周さんは遅いですね」
「一本バス乗り遅れ、そろそろつくんじゃね?」
「そうなんですねー!」
にこにこ、ずっと笑ってる慧ちゃんはさっきから何人かがちらりと伺う程度には体格だけではない理由から目立っている。ここに匡周が来たらもっと目立つよな、と笑いそうになる。あいつ顔が良いし。
「慧ちゃん寒くないか?」
「先生に言われてホッカイロ貼ってます!」
「せんせー?」
「えーっと、お父さん?みたいな?」
「そっかそっか、風邪ひかないようになー」
「丈夫なんで!」
「いやいや、風邪ひいたら先生って人が心配すんじゃん、丈夫とかじゃなくってさ」
きょときょと、としたあと、首を少し傾けて、そうですか?なんていう慧ちゃんに、そわっとしてしまう。こいつあれだな、放っておけないあれなんだな、なんとなくわかった。
「そうだよ、わかんねえけどさー、心配するんじゃねえ?」
気にかけてなきゃ、いくら体が丈夫といってたって、ホッカイロ貼ってけなんて言わないと思うし。どうでもよかったらそういう声掛けしない、と俺は思うけど。
「私って心配されてたんでしょうか?」
「そーじゃね?そうじゃなかったらホッカイロ貼ってけって言わねえと思うけど」
慧ちゃん、自分の事、わたし、っていうんだな、なんて思いながら見る。そうなんだあ、なんてどこか他人事のように、でも人に言われて初めて気が付いた、みたいに言う姿を見てると放っておけないなあ、と思ってしまう。
「おまたせっすー!萌ちゃんー!けーちゃーん!」
「あ、匡周さん、おはようございます」
「はよーっす!こんばんわ?」
「あ、こんばんわ!」
どっちでもいいか、なんて笑い合ってる二人を見て、目が離せない弟が増えたな、みたいな気持ちになってしまう。
「ほれ、二人とも移動するぞー」
はーい、なんて元気よくついてくる二人を見て、やっぱり弟が増えちゃったんじゃないかな、これ、という気持ちになってきた。
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リプきたキャラかCPでかくやつで、萌葱ちゃんをリプしていただきました!ありがとうございまーす!わーい!