SSS倉庫

【ソゾミケ】この手に触れられる日がくるなんて

2019/10/03 03:53
ソゾ×ミケ(男男)
「えー次どうするミケーー」

 大規模な商業施設のマップを見ながらソゾは考えている、デートだから、と年甲斐もなく嬉しそうに笑ったソゾは、ずっと俺と手を繋いだままだった。強く握られているのに、痛みも圧迫感もない。自然にそうして繋いで歩いてくれている。ソゾが。そう思うだけで胸がいっぱいで、どこでもいいよ、と言いたくなる。

「どうしよう、か、ソゾは、何か欲しいのがある?」
「んーー」

 指を絡ませて、握るのが、ソゾは好きみたいだ。考えながらソゾの人差し指がすりすりと手の甲を刺激するので、お返し、というわけではないけれど、ぎゅ、と中指でソゾの手の甲を、彼の傷を刺激し過ぎない程度の力で押す。

「冬服かなあ‥‥」
「じゃあ、ここのあたりがそういうお店、あるみたいだから、見にいく?」
「あーいくか、ミケ折角だから選んでくれよ」

 きゅ、きゅ、と何度か強く手を握られる。同じようにやり返すとソゾが笑う。

「え、やだ、俺センスないから」
「センスないミケのセンス俺は好きだぞーーーー」
「絶妙に嬉しくないな」

 ふは、と笑いを零すと、また、手が力強く握られて、見上げればソゾと目があう。

「ミケが俺に着せたいって服、着せられたいんだけど」
「なぁんで」
「好きな子に服贈る時は脱がしたいって下心が俺にはあるの」

 こそり、と耳打ちされた言葉に、くすぐったさを感じながら、あれ、と気が付いて手に力が入る。そういえば、今日の服、ソゾが、贈ってくれて、

「御明察ー」
「うっわ……本気なの?」
「本気じゃねえようにみえるかあ?」
「ええ……その、じゃあ、夜までは待って…」

 いくらでも、と嬉しそうに笑ったソゾに、恥ずかしいけれど、笑い返した。

◆ ◆ ◆
朗らかな攻め大好きなのでそういう攻めがいる場合ご一報ください(

コメント

コメントを受け付けていません。