赤銅色の長い髪がふわふわと浮いている。手摺に二人で片手で捕まって、浮遊するからだがそれ以上浮いたり動かないようにして話しているのを遠くから見ないふりをしてみてしまう。カタシロとソゾは仲がいい。喧嘩もするのをみたことはあるけど、次に会う時はお互いけろりとしてたりする。
　彼の、ソゾの楽しそうな笑い声が耳に飛び込む。会話の内容までは聞こえないけど、笑っている声はよく届いた。明るくて、前向きで、仲間想いの人だ。こんな俺にだって声をかけて笑いかけてくれる、優しい人。
　ダメ、とわかっていても、友人以上の、好意的な感情はほろほろと降り積もってしまう。好きな人がいる。そのことを、アマカワさんに話した時は、彼女は応援してくれる、と笑ったのを思い出す。彼女の朗らかな、けどどこか慈愛のある笑みも好きだけど、やはりソゾへ向けるその感情とは違う。
　見ているだけで良いんだ、と、そういう俺に、彼女は、ミケがそれでいいなら、それもひとつの愛情だ、といってくれた。愛情だろうか、と少し薄暗い気持ちだったけど、彼女の言葉を否定してしまうのは申し訳なくてうん、と首を縦に振った。
　端末の画面をスライドさせて、今日の業務を確認して、閉じる。こんなことすぐに終わるけど、ソゾの気配を感じていたかったから、だらだらと、指を動かしてしまう。少しでも、彼と接点を、そんなに大層でなくていいから接点を持ちたい、と、考えてしまう。
　ソゾは、同性だったら、ミハルやカタシロみたいな、綺麗な人が好きなんだ。女性だったら、知的な雰囲気の人が好きみたいだ。ため息ばかりが零れていく。
　どれにもなれないのに、彼の笑顔が好きで、彼の小さな友愛に触れたくて、彼と同じ空間に今日も居てしまう。迷惑をかけるつもりはないから、これくらい赦されたい気持ちと、許せない気持をまたひとつ、増やしてしまう。

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タイトルは診断メーカー様から！

君に恋したあの日から。
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爺くらいの年齢で報われるからOKOK!!!!!!!!!!!!(前向き