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【ノニエル】君を愛する為の言い訳を探すのに必死だった
2019/09/25 01:02ノニン×エデルガルド(男女)
愛するための言い訳を探していた。
言い訳だなんてそんなもの、必要なのかと人は笑うだろうが、私にとっては、必要だった。理由をつけて、そうだと紐づけて、そうでないと素直に誰かを愛そうだなんて、そんなこと、自分には相応しくないとも思っていた。憧れている少女の幻想のような、優しく甘い恋とは一生無縁だと思っていた。お伽噺のような優しい恋は幻だと思って生きて来た。
「貴女が好きです」
何度も、幾度も、繰り返された言葉は変わらなかった。
「貴女の事が、」
変わらないその、感情をぶつけられるたびに、自分がぐらついていった。必死に心へ鍵をかけて、浮つきそうな気持を水底に沈め、閉じ込めることに努めた。少しずつほつれていく糸を必死に見ないようにしながら、どうにか、「私」らしい理由をつけなくてはいけないと必死になった。
怪しい男の監視。
後ろ盾のない男へレスライン家で支援をするという名目。
オルフェ家に仕えるらしい男と接続をもって、関係を強固にする為。
いろいろなそれらしい理由をつけて、甘く夢のようなそれから目をそらそうとした。しつづけた。
優しく手を握られた。美しいと、綺麗だと見つめられ、微笑まれた。まるで私は、男にとって、女軍人ではなく、ただの、普通の女だと、そう言われているかのような気持ちにさえなった。
「好きです」
嘘だといえば男は悲し気に目を伏せた。物好きだといえば困った様な顔をした。勝手にしろと言えば、男は、勝手にする、と返した。
いつからか、好きだという言葉に、愛しているがまざった。水がグラスから溢れるようなそんな言葉は、首と、顔と、胸を熱くした。
今更素直になれなかった。だから、愛する為にそれらしい理由を探した。探し続けた。必死に。それなのに、男の嬉しそうな涙と声を聞いて、必要なのだとしていた理由が、誠実な男の言葉の前に於いては。砕けて、どれも、意味をなさないように思えてしまった。
◆ ◆ ◆
タイトルは診断メーカー様より!ヽ( ´¬`)ノ
君に恋したあの日から。
https://shindanmaker.com/287899
言い訳だなんてそんなもの、必要なのかと人は笑うだろうが、私にとっては、必要だった。理由をつけて、そうだと紐づけて、そうでないと素直に誰かを愛そうだなんて、そんなこと、自分には相応しくないとも思っていた。憧れている少女の幻想のような、優しく甘い恋とは一生無縁だと思っていた。お伽噺のような優しい恋は幻だと思って生きて来た。
「貴女が好きです」
何度も、幾度も、繰り返された言葉は変わらなかった。
「貴女の事が、」
変わらないその、感情をぶつけられるたびに、自分がぐらついていった。必死に心へ鍵をかけて、浮つきそうな気持を水底に沈め、閉じ込めることに努めた。少しずつほつれていく糸を必死に見ないようにしながら、どうにか、「私」らしい理由をつけなくてはいけないと必死になった。
怪しい男の監視。
後ろ盾のない男へレスライン家で支援をするという名目。
オルフェ家に仕えるらしい男と接続をもって、関係を強固にする為。
いろいろなそれらしい理由をつけて、甘く夢のようなそれから目をそらそうとした。しつづけた。
優しく手を握られた。美しいと、綺麗だと見つめられ、微笑まれた。まるで私は、男にとって、女軍人ではなく、ただの、普通の女だと、そう言われているかのような気持ちにさえなった。
「好きです」
嘘だといえば男は悲し気に目を伏せた。物好きだといえば困った様な顔をした。勝手にしろと言えば、男は、勝手にする、と返した。
いつからか、好きだという言葉に、愛しているがまざった。水がグラスから溢れるようなそんな言葉は、首と、顔と、胸を熱くした。
今更素直になれなかった。だから、愛する為にそれらしい理由を探した。探し続けた。必死に。それなのに、男の嬉しそうな涙と声を聞いて、必要なのだとしていた理由が、誠実な男の言葉の前に於いては。砕けて、どれも、意味をなさないように思えてしまった。
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タイトルは診断メーカー様より!ヽ( ´¬`)ノ
君に恋したあの日から。
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