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【ソゾミケ】偉いってだれか褒めて良い

2019/03/04 02:41
ソゾ×ミケ(男男)
 人生最大の試練かと思うほどの難しい局面だと思っている。大袈裟だとカタシロあたりはいうのかもしれないのだが個人的にはかなりヤバイ、と思っている。

「(ミ、ミ、ミケェ……!!!!)」

 ちらり、と視線を横に滑らせる。視界に少し灰色がかった、黒の強い髪色が入ってくる。肩に乗っている重さと温かさを痛感しながらこれが幸せってやつの実質量なのか?とか考えたがいやそんなことはどうでもいい。
 ミケが俺の肩にもたれかかって寝てる、ということが重要だ。少し眠そうだなとは思っていて、冗談で「寝るか?」なんて抱き寄せたら「うん」なんて素直にうなずかれて今に至っている。

 はっきりいって可愛い。

 いや、ミケはざっくりみても、「可愛い」って顔じゃあない。本人も可愛い顔じゃないと言ってたしどちらかと言えば怖いタイプの顔じゃないかと思う。思うがそれは顔の話だ。
 何度でも言うがミケは可愛い。どこがって内側が可愛い。俺の事をずっと長い間想ってて、なのに黙ってたいじらしいとことか、素直に好きだとかなんだとか言ってくれるところとか、もう、とにかくかわいい。カタシロには盲目的になりすぎるなよとは言われたけど、盲目とか、まあ、盲目なのかもしれないけど可愛い。でも適切に距離は保ってる気がするから重くはない筈、と信じたい。

 華奢なミケの肩を抱いて、改めてその薄さを感じる。

 寝てるときにキスするのはマナー違反だろうか。

「いやでもなあ、したい」

 うっかり声に出るくらいには自分の限界を痛感してしまう。なんとかミケの髪を撫でて気持ちを落ち着けようとしたけど、甘えるようにすり寄ってくるミケに心が揺さぶられないわけがない。

「かっわいいかよぉ……」

 今までの、付き合う以前のミケの印象はそりゃあクールで物静かで、控えめにそこにいる、って感じの男だった。
 付き合ってからは、そう、なんていうか、いじらしい奴だなあって思うし、俺が好きだと言えば素直に好きだと返してくれるところが可愛くて本当に好きでたまらない。心底、嬉しいんだと顔に出してはにかむ笑顔ひとつとっても、大切にしてやらなくちゃならない、と思う。
 してやりて―なあと思う反面、こんなに可愛い状態の据え膳を置かれて我慢してる俺は相当偉いと思う。誰かに褒めて欲しい。自分で褒めるか。

「はあーーーーかわいいだろーーー」

 だめだあ、と思わず両腕で抱きしめると「なに、どうしたの」と眠そうな声が耳もとでした。

◆ ◆ ◆
可愛いカップル描いちゃったー様から
『相手の肩にもたれかかって眠ってしまった』『ソゾミケ』を描きor書きましょう。

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