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【SSS】腐れ縁の人

2019/05/06 03:34
CP無し
「やばい」
「やばくない」
「いや、やばい、マジでやばい、お前にはわからないだろうけど、やばいかやばくないかでいうとガチでやばい」

 やばいかやばくないかの話をする悪友の顔を見てうんざりしている。
 内容としては大よそ察しはつくのだが最近こいつにできた恋人に関してののろけ話。
 それを話そうとしてヤバイしか出てこないらしい頭の手一杯さに今日はもうお前寝ておけと言いたいのだが話したくてしょうがないのだなと思うとそれも言えない。どうにか気を逸らそうと、口を開く。

「………」

 開くが、結局相槌を打つことがまずだめかもしれないと再び口を閉じて、無視を決めた。

「待って無視しないで、何がどうヤバイか聞けよ!」

 背を向けて歩き出した俺の後ろからソゾのやつが駆け寄って、追いかけてくる。

「誰が聞くか!」

 いい加減寝ろ、と言いたい。言いたいのだが話をしたいという顔をされてはそれさえ言えない。情熱的なほど一途な奴だ。好きで好きでしょうがないのだろうし、ミケのやつも別の部隊にいる。付き合いたてなソゾにとっては地獄かもしれない程、会いたいのに会えないという状態を長く燻ぶらせている筈だ。

「友達だろ!俺達!」
「トモダチダロオレタチィー!?」
「はあー!?なんだそれーー!!」

 頭にキたという顔をしたのを見て上手いこと思考がこれでそれれば儲けたものだと思う。真面目で優しい目の前の男は、昨夜から見回りを始めた新人の部下たちが心配で、眠れていないのだ。


× × × × × × ×
ソゾ・サザナミさんとカタシロさんがわぎゃーっとしてるだけ

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