SSS倉庫
【ノニエル】人のものに手を出してはいけません
2021/11/16 05:41ノニン×エデルガルド(男女)セルフクロスオーバーSSS100個書けるかな期間
「えるるんも可愛い顔してるよ」
そう笑いながら告げた年上の男の言葉に鼻で笑う。いつもこの男はだれかれ構わずだな、と思いながら聞き流す。
「無視だあー」
けらけら、と何でもないように笑いながら倉庫の整頓作業を行っている。お互いに無言とはいかず、一方的に話しかけられている。たまたま手が空いていたのがロルフ・ガットネロと私だっただけで、作業をしていたらまた奴のいつものが始まったなと思っていた。
「無駄口を叩くな」
「楽しいお喋りだよ」
つれないな、と笑う声は感心な事に、朗らかさしか残さない。
「お前に言われても何も思わん」
「うそーーー??ホント??」
「本当だ」
「おかしいなあ、彼には言われたことないの?」
「お前には関係ない」
「ふうんそっか」
彼ってシャイすぎるんだね、という声。「彼」とロルフ・ガットネロが指し示すのはノニン・シュトロムフトの事だろう。暗黙のまま、彼と恋仲であることを誰も聞きはしないが、こうしてロルフ・ガットネロが話題に出すことが最近増えた。
「こんなに可愛いのにね、エデルガルドは。どうして君の国の男は、ああ、見る目がないんだよね、ノニンは見る目があるんだよ、うんうん」
「……」
見る目も何も、あの男が変わっているだけなんじゃ、と思いつつも、この不思議な空間、共同生活において、私を女だからこう対応するのが当たり前、こう接するのは当然などというものは「種族的な思想思考」に基づいた者だけで、否定的なことは言われたことがない。
このちゃらんぽらんな男でさえ、女だから黙ってろだの女は来るなだのとは一言も言わない。
「キスはしたー??おっさんで練習しておく?」
「人の女に手ぇだすなっていっただろ!!馬鹿!!」
突然の怒鳴り声と共にロルフ・ガットネロが視界から僅かに消える。目の前の、明るく、リーゼロッテ・ロージエよりは濃い色の赤の短い髪の毛が目に入る。
「怒らないでよロトアーー、手は出してないってばあ」
「怒るだろ!!ノニンが怒らねえから俺が怒ってんだよ!!」
ロトア・カルノ、と名乗ったその男はロルフ・ガットネロと昔馴染みだ、という。私の知る限り彼の行動制御や面倒は全てロトア・カルノが見ているようなものだった。
そういえば、ノニン・シュトロムフトが、こういうやりとりを見て怒ったところを見たことがない、とぼんやり思いながら目の前の男二人の口論をわずかな時間見てしまっていた。
× × × × × × ×
すぐちょっかいかけるおっさん(船長
そう笑いながら告げた年上の男の言葉に鼻で笑う。いつもこの男はだれかれ構わずだな、と思いながら聞き流す。
「無視だあー」
けらけら、と何でもないように笑いながら倉庫の整頓作業を行っている。お互いに無言とはいかず、一方的に話しかけられている。たまたま手が空いていたのがロルフ・ガットネロと私だっただけで、作業をしていたらまた奴のいつものが始まったなと思っていた。
「無駄口を叩くな」
「楽しいお喋りだよ」
つれないな、と笑う声は感心な事に、朗らかさしか残さない。
「お前に言われても何も思わん」
「うそーーー??ホント??」
「本当だ」
「おかしいなあ、彼には言われたことないの?」
「お前には関係ない」
「ふうんそっか」
彼ってシャイすぎるんだね、という声。「彼」とロルフ・ガットネロが指し示すのはノニン・シュトロムフトの事だろう。暗黙のまま、彼と恋仲であることを誰も聞きはしないが、こうしてロルフ・ガットネロが話題に出すことが最近増えた。
「こんなに可愛いのにね、エデルガルドは。どうして君の国の男は、ああ、見る目がないんだよね、ノニンは見る目があるんだよ、うんうん」
「……」
見る目も何も、あの男が変わっているだけなんじゃ、と思いつつも、この不思議な空間、共同生活において、私を女だからこう対応するのが当たり前、こう接するのは当然などというものは「種族的な思想思考」に基づいた者だけで、否定的なことは言われたことがない。
このちゃらんぽらんな男でさえ、女だから黙ってろだの女は来るなだのとは一言も言わない。
「キスはしたー??おっさんで練習しておく?」
「人の女に手ぇだすなっていっただろ!!馬鹿!!」
突然の怒鳴り声と共にロルフ・ガットネロが視界から僅かに消える。目の前の、明るく、リーゼロッテ・ロージエよりは濃い色の赤の短い髪の毛が目に入る。
「怒らないでよロトアーー、手は出してないってばあ」
「怒るだろ!!ノニンが怒らねえから俺が怒ってんだよ!!」
ロトア・カルノ、と名乗ったその男はロルフ・ガットネロと昔馴染みだ、という。私の知る限り彼の行動制御や面倒は全てロトア・カルノが見ているようなものだった。
そういえば、ノニン・シュトロムフトが、こういうやりとりを見て怒ったところを見たことがない、とぼんやり思いながら目の前の男二人の口論をわずかな時間見てしまっていた。
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すぐちょっかいかけるおっさん(船長