SSS倉庫

ある日のこと

2021/04/17 05:10
CP無しSSS100個書けるかな期間
「疲れていませんか?どこかで休みましょうか!」

 そう聞いてくるキュレイはニコニコと嬉しそうだ。なんでそんな嬉しそうなんだよと言わなくてもわかるのは前から一緒に出掛けようと約束があったからで、外出の理由がギゴウさんへのプレゼントを買う、というキュレイの目的のためで、で、なんで俺がそこに付き合ってるのかと言われるといい年したおっさんに駄々をこねられたからだ。わかったよ一緒に行くよと頷いたのが数週間前。
 キュレイの奴は顔面がイイ所為、も、もちろんあると思うが全身から出てしまっている「良い人です」のオーラが強いせいで目立っている。すれ違う女、男もいるが、一度振り返ってはほうっとため息のようなものを零すのをみた。まあ、個々の好き好きがあるので全員じゃないが、結構そんな反応してるのを見てやっぱ顔が良いんだなこいつは、と改めて思う。
 俺を気遣うあたりも良い奴ではある。昔からよくよく知ってはいることだが。

「平気だからさっさと行こうぜ。お前クソほど目立ってんだよな」
「え???目立ちますか?そんなに変な格好じゃない筈です」
「あーーー、そういうことじゃないんだけどまあいいわ」

 自分の服装を改めてチェックしだすキュレイを見て言うべきか悩むが、言ってもくだらないことではある。

「ギゴウさんに何買うわけ」
「アナログですがペンがいいかな、と思ったりしています、父上は良くペンを使ってメモを取っていらっしゃるので」
「へえー、アナログだな、確かに」

 ホライゾンさんもそう言えば端末へ直メモ以外に付箋に書き留めてはったりしてる時があるなと思う。

「そういう時間が長かったので癖になってる、って仰ってました。レヴェンデル様もそうかと思います!」
「俺の頭でも見たのか???」
「え!?見れません!!見れたとしてもプライベートなことを無暗に閲覧はしませんよ!」
「知ってるよ」

 クソ真面目だもんな、お前、というのは飲み込んで、文房具を取り扱う店舗へと足を進める。さっきは大型の量販店を見てきたがキュレイのお気に召すものはなかったらしい。

「知っていてくださって嬉しいです!さすがです!」
「何十年お前とつるんできたと思ってんだ」

 そう言うと、これが花が咲くような笑顔、っていう表現があうような笑顔をうかべたキュレイがそこにいた。

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おでかけするキュレイくんとファゼット君\\\\٩( 'ω' )و ////

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