SSS倉庫
雪かきの話
2020/12/31 23:38CP無しセルフクロスオーバーSSS100個書けるかな期間
「寒いの無理ーーー」
そんなことを言って珍しく着込んでいるロルフ殿は、暖かそうな上着の襟に口元までうめて小さく震えているらしかった。この不思議な空間は人工的に作られたものらしいのだが、季節が巡ることがとても不思議だ。今日は寒波の影響で防寒着なしで外を出歩くのは厳しすぎる気温だ。
「ノニンは寒くないの?っていうかレクスも寒くなさそうじゃーん」
「俺は鍛えてるしそれに若いからね」
「若さっていいよなー」
そんなことをヤルヴァ殿と話しているのを見ながら雪かきをする。ロルフ殿は慣れていないというより初めて行うという雰囲気で、少し雪かき用の道具で雪を掬っては遊んでいる。
「ロルフ殿、腰だけ、ええと、気を付けて下さいね」
「あーーーやりそうーー」
笑いながらヤルヴァ殿にやり方を聞いているあたりは完全にやる気がないわけではないらしい。離れた作業場と行き来する為の道は除雪しておいた方がいいだろうと黙々と進む。
「ノニンは?雪好き?」
急にぬっと目の前に現れたロルフ殿の気配の消し方に驚きながらも、好きか嫌いかと問われたことを自問し、どっちでもない、と思う。
「好きでも嫌いでもないですね」
そう言葉にするとロルフ殿はそうなのか?と言いたげにこちらを見る。
「雪が多い国でしたので、別に喜ぶものでもなくて……」
「へえーーーそうなんだ。俺は暖かい星の生まれだから経験がなくてさー」
「そう、なんですか。でしたら慣れないでしょう」
「うん、雪かきねーー、ほんと未知のイベント」
普段は降ろしている髪も作業のためにかくるりとまとめていて首元は寒そうだと思う。
「ま、楽しいから、良いんだけどね」
くく、と笑う彼は、偽りなくとても楽しそうだ。
× × × × × × ×
おっさんたちでわいわいするけど船長が一番年上……
そんなことを言って珍しく着込んでいるロルフ殿は、暖かそうな上着の襟に口元までうめて小さく震えているらしかった。この不思議な空間は人工的に作られたものらしいのだが、季節が巡ることがとても不思議だ。今日は寒波の影響で防寒着なしで外を出歩くのは厳しすぎる気温だ。
「ノニンは寒くないの?っていうかレクスも寒くなさそうじゃーん」
「俺は鍛えてるしそれに若いからね」
「若さっていいよなー」
そんなことをヤルヴァ殿と話しているのを見ながら雪かきをする。ロルフ殿は慣れていないというより初めて行うという雰囲気で、少し雪かき用の道具で雪を掬っては遊んでいる。
「ロルフ殿、腰だけ、ええと、気を付けて下さいね」
「あーーーやりそうーー」
笑いながらヤルヴァ殿にやり方を聞いているあたりは完全にやる気がないわけではないらしい。離れた作業場と行き来する為の道は除雪しておいた方がいいだろうと黙々と進む。
「ノニンは?雪好き?」
急にぬっと目の前に現れたロルフ殿の気配の消し方に驚きながらも、好きか嫌いかと問われたことを自問し、どっちでもない、と思う。
「好きでも嫌いでもないですね」
そう言葉にするとロルフ殿はそうなのか?と言いたげにこちらを見る。
「雪が多い国でしたので、別に喜ぶものでもなくて……」
「へえーーーそうなんだ。俺は暖かい星の生まれだから経験がなくてさー」
「そう、なんですか。でしたら慣れないでしょう」
「うん、雪かきねーー、ほんと未知のイベント」
普段は降ろしている髪も作業のためにかくるりとまとめていて首元は寒そうだと思う。
「ま、楽しいから、良いんだけどね」
くく、と笑う彼は、偽りなくとても楽しそうだ。
× × × × × × ×
おっさんたちでわいわいするけど船長が一番年上……