SSS倉庫

物静かな今日の相棒

2020/12/24 04:12
CP無しセルフクロスオーバーSSS100個書けるかな期間
「今日は一緒の作業だな、宜しく」

 そう一言、添えればサッヴァ・ヨルクと名乗った軍人さんは小さく頭を垂れる。この不可思議な空間で共同生活をしているが、彼は兎に角目立たない。気配を殺すのがうまいにしても自分から会話に入ってくるような性格でもない。どちらかと言うとロルフさんみたいなタイプに押されがちな人じゃないかと思う。今のところ上手くやってはいるみたいだが。
 作業の手際も申し分ない。資料の整頓、分別、こちらが指示した通りに動くし、指示書を渡せばその通りにきっちり仕事をこなす。手を抜くこともない、真面目な人だ。

「お前さんのおかげでさくさく進むな、ありがとよ」

 そう声をかけると反対側で資料をチェックしていた彼は手を止め、こちらを律儀に見てから僅かに目を伏せる。お喋りは好きじゃないらしい。

「気になってたんだが聞いてもいいか?ああ、そのまま作業はしてていいし、流して良いんだが」

 背中を向けたまま彼に話しかける。

「ヤルヴァさんと仲良いのかい?仲が良いなら頼まれてほしいことがあんだ」

 ちらり、と伺うが、彼は黙々と手を動かし続けている。

「俺のダチのジャンルカが、今度何人か集めて手合わせするんだと。ヤルヴァさんもどうだろうか、って言ってたからアンタ話すことあったら言っといてくれるかい?」

 かたん、と、本を棚へ戻した後、彼は首を縦に振る。

「ありがとな、良かったらアンタも参加するといい。ここ、色んな奴らが集まってるから見てるだけでも楽しいと思うぜ」

 今度は首を縦には振らないまま、指示書をただ眺めている。話は聞いているらしいから良いか、とそのまま作業を続けることにした。まあ、彼を知りたくなったらこれから会話を重ねればいい話だな、と一人納得する。

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小話100個かけるかなチャレンジ

レイフさんとヨルクさん、この二人もいいなって・・・・・・

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