第1章、転生したら古の悪女と出会ったので古の夢女子として救済いたします。
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-- 扉の向こうから響いた声に、(名前)は思わず背筋を伸ばした。
「…!」
白亜の扉が完全に開き、朝陽に照らされた広々としたエントランスホールが姿を現す。
そこに立つのは、堂々としたオーラをまとった青年--跡部景吾だった。
氷帝の王様は腕を組んで立海のメンバーたちを見下ろし、唇の端に自信たっぷりの笑みを浮かべている。
彼の後ろには氷帝の部員たちが整然と並び、合宿のスケール感を一層際立たせていた。
幸村が一歩前に出て、穏やかな微笑みを浮かべながら声を掛ける。
「…待たせてすまない、跡部」
その声は柔らかく、しかし対等な響きを持っていた。
跡部は軽く顎を上げ、幸村をまっすぐに見つめ返した。
「いいや、元気そうでなによりだぜ。幸村」
二人の視線が交錯し、短い沈黙が流れる。
立海と氷帝、互いに頂点を極める者同士の空気は、少々張り詰めていた。
だが、それはすぐに跡部の軽い笑い声で解ける。
「フン、相変わらず余裕たっぷりだな。お前らしいぜ」
「君こそ。変わらずで何より」
幸村はくすっと笑い、肩をすくめる。
その自然なやりとりに、(名前)は少し緊張がほぐれるのを感じた。
だが次の瞬間、跡部の鋭い視線が(名前)に突き刺さった。
「芹澤、お前も元気そうじゃねーの」
「は、はい! お陰様で…」
(名前)は慌てて背筋を伸ばし、声を張る。
跡部の存在感はまるで覇者のように大きく、(名前)の心臓がドキリと跳ねる。
マネージャーとして、こんな大規模な合宿で王者立海を支える責任が、改めて胸にずしんと響き渡っていく。
「フッ、緊張しいは変わらずだな」
跡部が軽く笑い、ポン、と軽く手を(名前)の肩に置く。
その彼の仕草はどこか、親しみを込めたもののように感じた。
「今回の合宿はお前らも含めて4校が参加してる。大変だと思うが、まあ、お前なら心配はいらねぇな」
「…!は、はい!」
跡部の言葉がまっすぐに、(名前)の胸に届けられる。
氷帝の王様からの信頼。
それは、(名前)の心に小さな火を灯すのだった。
「…しっかり、努めさせて頂きます」
(名前)は頭を下げ、決意を込めて答えた。
学校指定の体操着ではなく、皆と同じ合宿用のジャージに身を包んだ自分は、いつもより少しだけ背が高く感じられる。
「いい心意気じゃねーか」
跡部が満足げに頷き、唇の端に笑みを深めた。
「その調子で頼むぜ」
その激励の言葉に、(名前)の瞳がほのかに熱くなる。
…立海のマネージャーとして、また皆と再びこんな舞台に立てるなんて。
胸の奥で、仲間たちへの誇りと、合宿への期待が膨らんでいく。
…だが、その瞬間、跡部の視線が再び別の方向へと移った。
彼の眉が、わずかに吊り上がる。
「…あーん? おい幸村、そこの女もマネージャーか?」
跡部が怪訝そうな顔で、顎で姫華を指す。
彼女は少し離れた位置で、柳の隣に立っていた。
その華やかな存在感は、豪華なエントランスホールでもひときわ目立っているように感じた。
「ああ、そうだよ。と言っても、まだ入部したてなんだ、彼女」
幸村がさらりと答え、姫華に視線を向ける。
声は至って穏やかであるが、どこか慎重な様子が(名前)の瞳に映る。
「…毒島さん、こちらは跡部。氷帝テニス部の部長で、彼が今回の合宿の企画者」
「…」
幸村の紹介に、姫華は軽く微笑み、その後優雅に一歩前に足を踏み出す。
「…初めまして、毒島姫華です」
姫華はゆったりとした口調で、跡部へ名乗った。
だがその瞳に、何かを試すような光が宿っている。
(…毒島さんが話し出すと、なんだか少し緊張するな)
(名前)は無意識に息を呑み、姫華の姿をじっと見つめた。
あのマネージャールームでの不穏な言葉が、頭の片隅でチラリと過ぎる。
そして暫くの沈黙の後、跡部の瞳が一瞬だけ見開かれた。
「…毒島だと?」
彼の声に、ほのかな驚きが混じる。
姫華は微笑みを崩さないまま、首を傾げた。
「…なにか?」
「いや、悪い。気にしないでくれ」
跡部はすぐにいつもの余裕を取り戻し、軽く手を振った。
だがその視線の奥に、ほんの一瞬、何か複雑なものが過ぎったように(名前)には見えた。
…毒島という名前が、彼にとって何か意味を持つのだろうか?
「…?」
ちらりと(名前)が周りを見ると、他のメンバーも不思議そうに首を傾げていた。
--「…長話しちまったな。
さあ、皆お待ちかねだぜ」
跡部がくるりと背を向け、何事も無かったかのようにエントランスの奥へと歩き出す。
その背中は、まるで王の行進でもしているかのように堂々としていた。
「俺様の後ろに続け!」
彼の声が響き渡り、立海のメンバーたちが一斉に動き出す。
赤也が「すげえ、跡部さんやっぱカッコいいっすね!」と目を輝かせ、真田は視線を素早く動かし、他の部員たちを促している。
「…おい丸井、なんだその菓子袋は?」
「あこれ?早弁だぜ。…真田もいる?」
「は、早弁だと!?たるんどるぞ貴様!そして俺は要らん!」
「まあまあ真田くん、彼はいつもの事ですから」
「柳生、甘やかしは不要だ。俺はだな…」
「ほれ真田、いいから早く行くぜよ」
「な…っ!?」
「合宿、楽しくなりそうだ。ね、(名前)」
「…うん、そうだね」
(名前)は幸村と共に歩きながら、先頭の丸井達のやり取りを眺め、ほっと息をつく。
そして同時に、姫華の背中をそっと観察する。
マネージャールームでのあの言葉、跡部の微妙な反応、そしてこれからの合宿。
…一体、ここから先の未来に何が起こるというのか。
(…試練だなんて、起こるようには見えないけど)
皆の楽しげな背中を見ていると、そんな自身の不安は、ただの一時の思い過ごしのように感じられた。
--「…」
皆がぎゃいぎゃいと騒がしくホールへ向かう最中。
柳が静かに、部員たちと共に歩く姫華へ、鋭い視線を投げかけていた。
…試練の影が、ゆっくりと近づいている気がした。
「…!」
白亜の扉が完全に開き、朝陽に照らされた広々としたエントランスホールが姿を現す。
そこに立つのは、堂々としたオーラをまとった青年--跡部景吾だった。
氷帝の王様は腕を組んで立海のメンバーたちを見下ろし、唇の端に自信たっぷりの笑みを浮かべている。
彼の後ろには氷帝の部員たちが整然と並び、合宿のスケール感を一層際立たせていた。
幸村が一歩前に出て、穏やかな微笑みを浮かべながら声を掛ける。
「…待たせてすまない、跡部」
その声は柔らかく、しかし対等な響きを持っていた。
跡部は軽く顎を上げ、幸村をまっすぐに見つめ返した。
「いいや、元気そうでなによりだぜ。幸村」
二人の視線が交錯し、短い沈黙が流れる。
立海と氷帝、互いに頂点を極める者同士の空気は、少々張り詰めていた。
だが、それはすぐに跡部の軽い笑い声で解ける。
「フン、相変わらず余裕たっぷりだな。お前らしいぜ」
「君こそ。変わらずで何より」
幸村はくすっと笑い、肩をすくめる。
その自然なやりとりに、(名前)は少し緊張がほぐれるのを感じた。
だが次の瞬間、跡部の鋭い視線が(名前)に突き刺さった。
「芹澤、お前も元気そうじゃねーの」
「は、はい! お陰様で…」
(名前)は慌てて背筋を伸ばし、声を張る。
跡部の存在感はまるで覇者のように大きく、(名前)の心臓がドキリと跳ねる。
マネージャーとして、こんな大規模な合宿で王者立海を支える責任が、改めて胸にずしんと響き渡っていく。
「フッ、緊張しいは変わらずだな」
跡部が軽く笑い、ポン、と軽く手を(名前)の肩に置く。
その彼の仕草はどこか、親しみを込めたもののように感じた。
「今回の合宿はお前らも含めて4校が参加してる。大変だと思うが、まあ、お前なら心配はいらねぇな」
「…!は、はい!」
跡部の言葉がまっすぐに、(名前)の胸に届けられる。
氷帝の王様からの信頼。
それは、(名前)の心に小さな火を灯すのだった。
「…しっかり、努めさせて頂きます」
(名前)は頭を下げ、決意を込めて答えた。
学校指定の体操着ではなく、皆と同じ合宿用のジャージに身を包んだ自分は、いつもより少しだけ背が高く感じられる。
「いい心意気じゃねーか」
跡部が満足げに頷き、唇の端に笑みを深めた。
「その調子で頼むぜ」
その激励の言葉に、(名前)の瞳がほのかに熱くなる。
…立海のマネージャーとして、また皆と再びこんな舞台に立てるなんて。
胸の奥で、仲間たちへの誇りと、合宿への期待が膨らんでいく。
…だが、その瞬間、跡部の視線が再び別の方向へと移った。
彼の眉が、わずかに吊り上がる。
「…あーん? おい幸村、そこの女もマネージャーか?」
跡部が怪訝そうな顔で、顎で姫華を指す。
彼女は少し離れた位置で、柳の隣に立っていた。
その華やかな存在感は、豪華なエントランスホールでもひときわ目立っているように感じた。
「ああ、そうだよ。と言っても、まだ入部したてなんだ、彼女」
幸村がさらりと答え、姫華に視線を向ける。
声は至って穏やかであるが、どこか慎重な様子が(名前)の瞳に映る。
「…毒島さん、こちらは跡部。氷帝テニス部の部長で、彼が今回の合宿の企画者」
「…」
幸村の紹介に、姫華は軽く微笑み、その後優雅に一歩前に足を踏み出す。
「…初めまして、毒島姫華です」
姫華はゆったりとした口調で、跡部へ名乗った。
だがその瞳に、何かを試すような光が宿っている。
(…毒島さんが話し出すと、なんだか少し緊張するな)
(名前)は無意識に息を呑み、姫華の姿をじっと見つめた。
あのマネージャールームでの不穏な言葉が、頭の片隅でチラリと過ぎる。
そして暫くの沈黙の後、跡部の瞳が一瞬だけ見開かれた。
「…毒島だと?」
彼の声に、ほのかな驚きが混じる。
姫華は微笑みを崩さないまま、首を傾げた。
「…なにか?」
「いや、悪い。気にしないでくれ」
跡部はすぐにいつもの余裕を取り戻し、軽く手を振った。
だがその視線の奥に、ほんの一瞬、何か複雑なものが過ぎったように(名前)には見えた。
…毒島という名前が、彼にとって何か意味を持つのだろうか?
「…?」
ちらりと(名前)が周りを見ると、他のメンバーも不思議そうに首を傾げていた。
--「…長話しちまったな。
さあ、皆お待ちかねだぜ」
跡部がくるりと背を向け、何事も無かったかのようにエントランスの奥へと歩き出す。
その背中は、まるで王の行進でもしているかのように堂々としていた。
「俺様の後ろに続け!」
彼の声が響き渡り、立海のメンバーたちが一斉に動き出す。
赤也が「すげえ、跡部さんやっぱカッコいいっすね!」と目を輝かせ、真田は視線を素早く動かし、他の部員たちを促している。
「…おい丸井、なんだその菓子袋は?」
「あこれ?早弁だぜ。…真田もいる?」
「は、早弁だと!?たるんどるぞ貴様!そして俺は要らん!」
「まあまあ真田くん、彼はいつもの事ですから」
「柳生、甘やかしは不要だ。俺はだな…」
「ほれ真田、いいから早く行くぜよ」
「な…っ!?」
「合宿、楽しくなりそうだ。ね、(名前)」
「…うん、そうだね」
(名前)は幸村と共に歩きながら、先頭の丸井達のやり取りを眺め、ほっと息をつく。
そして同時に、姫華の背中をそっと観察する。
マネージャールームでのあの言葉、跡部の微妙な反応、そしてこれからの合宿。
…一体、ここから先の未来に何が起こるというのか。
(…試練だなんて、起こるようには見えないけど)
皆の楽しげな背中を見ていると、そんな自身の不安は、ただの一時の思い過ごしのように感じられた。
--「…」
皆がぎゃいぎゃいと騒がしくホールへ向かう最中。
柳が静かに、部員たちと共に歩く姫華へ、鋭い視線を投げかけていた。
…試練の影が、ゆっくりと近づいている気がした。
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