ミモザの花が咲く頃に
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≪こちらはポケモンワールドトーナメント会場前から中継です。
開幕まであと15分となりました!
ゲストには、カロス地方よりプラターヌ博士をお迎えしております。
今回はジョウト地方、ホウエン地方、カロス地方のジムリーダーたちが大集結!
そして今回はなんと!特別参加枠として、ジョウト四天王のイツキさん・キョウさん・シバさん・カリンさん、そしてチャンピオンのワタルさんが参戦!
先日の事故からの完全復帰ということで、今回はジョウト地方から、最強のトレーナーが全員集結いたしました。会場は熱気に包まれており、大迫力の大会となりそうです!以上!現場からお伝えしました!≫
PWT ジョウト四天王 控え室
出番を待つ5名の待つ控室に、ノックの音とともに入ってきたのは今回の特別ゲストで招かれたプラターヌだった。
挨拶とともに、もうお怪我は大丈夫ですか?と身体を気遣う彼に、ご心配をおかけしました、と丁寧に頭を下げたのはイツキだった。
少し他愛もない話をしたあと、そういえば、とワタルの顔を見て思い出したように言葉を続けた。
「なまえさんは、無事にアローラに着いた頃でしょうか?」
何の変哲もない会話のつもりだった。少なくとも、プラターヌは。
「なまえはアローラにいるんですか?」
それはワタルも同じだった。
ただ、振られた言葉に素直に返答を返しただけだったが、容姿端麗なプラターヌの顔が、一瞬にして不思議そうな表情へと変わった。
「ワタルさんがアローラに行くようにと伝えたのではないのですか?」
「はい?」
まったく覚えのない内容のプラターヌの返答に、ワタルの表情もわずかに訝しげに変わる。
ふたりの会話のわずかな、でも確かな違和感に、話を聞いていた4人も気付く。
何のことでしょう?とワタルが返すと、プラターヌはますます困惑した表情を浮かべた。
「3日前でしたか、気になって久しぶりになまえさんに連絡をしたんです。ジョウトに行くつもりだったそうですが、ワタルさんからアローラに来るようにと連絡が来たから、急遽、船を乗り換えるところだと・・・何でも、イリヤ博士から、アローラのククイ博士の元へメールが届いたとか・・・」
それは、まったく身に覚えがない話だった。
かといって、なまえがわざわざ作り話をする理由もない。もちろん、プラターヌも同じだ。
「変ね。ワタルはこの間の爆発でスマホが壊れて、昨日新しいのが届いたばかりよね?」
黙って話を聞いていたカリンが、確認するようにワタルに問いかけたその言葉に、全員が一瞬、顔を見合わせた。
彼女の言うとおり、ワタルのスマホは壊れてしまい、昨日、イッシュに出発する直前に届いたばかりなのだ。
つまり、ワタルが3日前になまえに連絡をとれるはずがない。
今までの話を聞いていた誰もが気付く。
【誰かがワタルに成りすまして連絡を取り、なまえをアローラに向かわせた】ということに。
部屋の空気が一瞬にして凍りついた。
まるで氷技のふぶきを受けたかのように。
「まずい・・・!!!」
開幕まであと15分となりました!
ゲストには、カロス地方よりプラターヌ博士をお迎えしております。
今回はジョウト地方、ホウエン地方、カロス地方のジムリーダーたちが大集結!
そして今回はなんと!特別参加枠として、ジョウト四天王のイツキさん・キョウさん・シバさん・カリンさん、そしてチャンピオンのワタルさんが参戦!
先日の事故からの完全復帰ということで、今回はジョウト地方から、最強のトレーナーが全員集結いたしました。会場は熱気に包まれており、大迫力の大会となりそうです!以上!現場からお伝えしました!≫
PWT ジョウト四天王 控え室
出番を待つ5名の待つ控室に、ノックの音とともに入ってきたのは今回の特別ゲストで招かれたプラターヌだった。
挨拶とともに、もうお怪我は大丈夫ですか?と身体を気遣う彼に、ご心配をおかけしました、と丁寧に頭を下げたのはイツキだった。
少し他愛もない話をしたあと、そういえば、とワタルの顔を見て思い出したように言葉を続けた。
「なまえさんは、無事にアローラに着いた頃でしょうか?」
何の変哲もない会話のつもりだった。少なくとも、プラターヌは。
「なまえはアローラにいるんですか?」
それはワタルも同じだった。
ただ、振られた言葉に素直に返答を返しただけだったが、容姿端麗なプラターヌの顔が、一瞬にして不思議そうな表情へと変わった。
「ワタルさんがアローラに行くようにと伝えたのではないのですか?」
「はい?」
まったく覚えのない内容のプラターヌの返答に、ワタルの表情もわずかに訝しげに変わる。
ふたりの会話のわずかな、でも確かな違和感に、話を聞いていた4人も気付く。
何のことでしょう?とワタルが返すと、プラターヌはますます困惑した表情を浮かべた。
「3日前でしたか、気になって久しぶりになまえさんに連絡をしたんです。ジョウトに行くつもりだったそうですが、ワタルさんからアローラに来るようにと連絡が来たから、急遽、船を乗り換えるところだと・・・何でも、イリヤ博士から、アローラのククイ博士の元へメールが届いたとか・・・」
それは、まったく身に覚えがない話だった。
かといって、なまえがわざわざ作り話をする理由もない。もちろん、プラターヌも同じだ。
「変ね。ワタルはこの間の爆発でスマホが壊れて、昨日新しいのが届いたばかりよね?」
黙って話を聞いていたカリンが、確認するようにワタルに問いかけたその言葉に、全員が一瞬、顔を見合わせた。
彼女の言うとおり、ワタルのスマホは壊れてしまい、昨日、イッシュに出発する直前に届いたばかりなのだ。
つまり、ワタルが3日前になまえに連絡をとれるはずがない。
今までの話を聞いていた誰もが気付く。
【誰かがワタルに成りすまして連絡を取り、なまえをアローラに向かわせた】ということに。
部屋の空気が一瞬にして凍りついた。
まるで氷技のふぶきを受けたかのように。
「まずい・・・!!!」
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