ミモザの花が咲く頃に
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ローズは様々な企業を立ち上げ、ガラルを驚くほどのスピードで発展させてきた。
それは、彼が人々の生活を守っていると言っても過言ではないレベルだ。
大企業の社長であると同時にリーグ委員長も務め、もはやその名を知らない人はいないほどの存在感を持つ彼は、ガラル粒子をエネルギーに変える研究をマグノリアと共に行っていた。
しかしマグノリアは、途中でそれを断ったという。
「私に断られたあと、ローズ社長はイリヤ博士に研究の話を持ちかけていたようなのです。そして、私が彼の申し出を断った本当の理由は・・・」
以前から、ローズはダイマックスエネルギーに異常なほどの執着を見せていた。
ダイマックスエネルギーは可能性を秘めているが、まだ謎の部分も多い。
一歩間違えば災厄をもたらす可能性も否定できない。
それでも研究にのめり込んでいく彼に、わずかながらも狂気を感じたマグノリアは、研究を断ったのだという。
ローズがイリヤを今回ゲストに招待したのも、その話をしたかったからなのでは、と思っていたのだ。
ソニアに伝説の解明を急ぐように言ったのは、ローズのことが気がかりだったからこその行動だった。
「実は・・・私はレリア博士にも協力をお願いしたいと思っていました。
ソニアが調べている伝説は謎が多く、真実を解明するのは難しいのです。
そこで、考古学専門のレリア博士なら・・・何かご存知ではないかとお聞きしたかったのです」
古代文を解読できるレリアならば、昔似たようなことがなかったか、手掛かりになるような書物や情報を知っているかもしれない。
そんな思いで協力を仰ごうと思っていた矢先に、彼女は行方不明となってしまった。
ローズはおそらく、何としてでも研究を成功させようとするだろう。
それが100%良い方向へ向かうと断言出来ない今、ローズが研究を成功させるのが先か、ソニアが伝説を解明するのが先か。
時間との闘いだった。
『それ、私にやらせていただけませんか』
それは誰も予想していなかった、思わぬ申し出だった。
『私も母の元で学んだ身です。母には到底敵いませんが・・・古代文字の解読は少しですが出来ます。博士とソニアの力になれれば』
《過去を学ぶということは、未来を創ることなのよ》
過去から学び、時には反省し、次に繋げること。
考古学は、未来への道標。
そう言っていた母の言葉を思い出す。
「しかし・・・」
ありがたい申し出なのは確かだが、今のなまえの現状を知っている以上、無理に頼むわけにはいかないと思ったのだろう。
途中で口を噤んで躊躇したマグノリアの姿を見て、なまえはしっかりと告げた。
『母ならきっと、こうするはずです』
力強い言葉を聞いたマグノリアの表情は、今日見た中で一番穏やかだった。
「素敵なご友人を持って幸せですね、ソニア」
最愛の孫娘に、良き友がいることが素直に喜ばしい。
はい!と返事をしたソニアには、花のように明るい笑顔が咲いていた。
「なまえさん、・・・何か嫌な予感がします。くれぐれもお気をつけて」
ローズの件、そして今回のイリヤ夫妻の件。
これといった決定的な要因はないものの、マグノリアの胸中は、なぜか心穏やかではいられなかった。
『ありがとうございます。博士も、お身体にお気を付けて』
お土産に、と持たせてくれたスコーンが入ったおしゃれな紙袋と共に、なまえはブラッシータウンへと歩き出す。
目指す先は、もう決まっていた。
それは、彼が人々の生活を守っていると言っても過言ではないレベルだ。
大企業の社長であると同時にリーグ委員長も務め、もはやその名を知らない人はいないほどの存在感を持つ彼は、ガラル粒子をエネルギーに変える研究をマグノリアと共に行っていた。
しかしマグノリアは、途中でそれを断ったという。
「私に断られたあと、ローズ社長はイリヤ博士に研究の話を持ちかけていたようなのです。そして、私が彼の申し出を断った本当の理由は・・・」
以前から、ローズはダイマックスエネルギーに異常なほどの執着を見せていた。
ダイマックスエネルギーは可能性を秘めているが、まだ謎の部分も多い。
一歩間違えば災厄をもたらす可能性も否定できない。
それでも研究にのめり込んでいく彼に、わずかながらも狂気を感じたマグノリアは、研究を断ったのだという。
ローズがイリヤを今回ゲストに招待したのも、その話をしたかったからなのでは、と思っていたのだ。
ソニアに伝説の解明を急ぐように言ったのは、ローズのことが気がかりだったからこその行動だった。
「実は・・・私はレリア博士にも協力をお願いしたいと思っていました。
ソニアが調べている伝説は謎が多く、真実を解明するのは難しいのです。
そこで、考古学専門のレリア博士なら・・・何かご存知ではないかとお聞きしたかったのです」
古代文を解読できるレリアならば、昔似たようなことがなかったか、手掛かりになるような書物や情報を知っているかもしれない。
そんな思いで協力を仰ごうと思っていた矢先に、彼女は行方不明となってしまった。
ローズはおそらく、何としてでも研究を成功させようとするだろう。
それが100%良い方向へ向かうと断言出来ない今、ローズが研究を成功させるのが先か、ソニアが伝説を解明するのが先か。
時間との闘いだった。
『それ、私にやらせていただけませんか』
それは誰も予想していなかった、思わぬ申し出だった。
『私も母の元で学んだ身です。母には到底敵いませんが・・・古代文字の解読は少しですが出来ます。博士とソニアの力になれれば』
《過去を学ぶということは、未来を創ることなのよ》
過去から学び、時には反省し、次に繋げること。
考古学は、未来への道標。
そう言っていた母の言葉を思い出す。
「しかし・・・」
ありがたい申し出なのは確かだが、今のなまえの現状を知っている以上、無理に頼むわけにはいかないと思ったのだろう。
途中で口を噤んで躊躇したマグノリアの姿を見て、なまえはしっかりと告げた。
『母ならきっと、こうするはずです』
力強い言葉を聞いたマグノリアの表情は、今日見た中で一番穏やかだった。
「素敵なご友人を持って幸せですね、ソニア」
最愛の孫娘に、良き友がいることが素直に喜ばしい。
はい!と返事をしたソニアには、花のように明るい笑顔が咲いていた。
「なまえさん、・・・何か嫌な予感がします。くれぐれもお気をつけて」
ローズの件、そして今回のイリヤ夫妻の件。
これといった決定的な要因はないものの、マグノリアの胸中は、なぜか心穏やかではいられなかった。
『ありがとうございます。博士も、お身体にお気を付けて』
お土産に、と持たせてくれたスコーンが入ったおしゃれな紙袋と共に、なまえはブラッシータウンへと歩き出す。
目指す先は、もう決まっていた。