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「それは・・・どういう意味?」
冗談でも物騒すぎる発言に、その言葉の意味を思わず問いかけたナミに、そんな難しく考えなさんな、とクザンは軽いノリで返した。
「そのままの意味だ。お姫様はジュエル島出身、名前はなまえ。・・・悪魔の実とは違う、特別な力を持っている。違うか?」
教えてもいないのに、事実を言い当てられて黙り込む一味の姿を見て、無言は肯定とみなすぞ、と告げたクザンはさらに言葉を続けた。
30年ほど前、“ある人物”が、海軍にとっては信用問題に関わる大きな事件を起こした。
世界政府に知られれば、大目玉を喰らうどころの話ではないほどの事件を。
そしてその人物が目を付けたのが、ジュエル島の長老の娘のティナだった。
なぜ長老の娘を狙ったのか、すぐには理由がわからなかった。
調べた結果、ジュエル島の長老の一族は、代々王族の血筋で、特別な力を持つことを突き止めた。
それは“神の力”と呼ばれるものだった。
その力を求め、大事件を起こしたことを知った“当時の元帥”は“あること”を危惧し、この事件を世に報じず、独自にその人物を追い続けたというのだ。
淡々と紡がれる言葉は、間近でそれを見た彼の若き日の、間違いのない確かな記憶なのだ。
「ジュエル島に神の力を持つ一族が存在する。
その存在と事実を極秘に守ったのはセンゴクさんと・・・お前のじいさんだ、麦わら」
海軍の知将と海軍の英雄は、政府にも事実を話すことなく、ただひたすら自分たちだけで、真相を追ってきたというのだ。
「悪魔の実の能力を無にする。その上で自然界の力を操る。これこそが世界最強そのものだ。怖いものなしの恐ろしい力だ。当然これが世に知れたら、力を欲しがる人間は山ほどいる。
センゴクさんとお前のじいさんが一番危惧したのは、お姫様の存在が、天竜人に知られることだった」
《ガープ・・これだけは絶対に、あってはならない事だ》
《奇遇だな、同感だ》
「天竜人は気まぐれだ。人の命を奪っても、所詮は“下々の命”。天竜人にとって、戦争ですらただの下界の“お遊び”に過ぎない。
お姫様の力は、天竜人にとっては<最高のおもちゃ>になるだろうな。
お姫様が戦争の<道具>として使われるなんてことだけはあっちゃならない。だから秘密にして、守り抜いてきたってわけさ」
「なんでお前がそんなこと知ってるんだ?極秘なんだろう?」
サンジの質問に、鋭いね、と笑ったクザンは、それ以上答えることはなかった。
《わしにこの先、万が一のことがあったら・・この件はお前に任せるぞ、クザン》
《アンタに万が一なんてことないでしょ、ガープさん》
《わからん。ただ、これだけは・・・お前にしか頼めん。ボルサリーノもサカズキも知らない》
《この力がこの世に存在する限り、我々に“本物の正義とは何か”を問い掛ける。永遠にな・・・》
自身が師と仰いだ存在の表情は、いつもとは明らかに違っていた。
若き日の彼は嫌でも思い知ったのだ、
これは本当に、世界を揺るがすほどの大きな案件であるのだと。
冗談でも物騒すぎる発言に、その言葉の意味を思わず問いかけたナミに、そんな難しく考えなさんな、とクザンは軽いノリで返した。
「そのままの意味だ。お姫様はジュエル島出身、名前はなまえ。・・・悪魔の実とは違う、特別な力を持っている。違うか?」
教えてもいないのに、事実を言い当てられて黙り込む一味の姿を見て、無言は肯定とみなすぞ、と告げたクザンはさらに言葉を続けた。
30年ほど前、“ある人物”が、海軍にとっては信用問題に関わる大きな事件を起こした。
世界政府に知られれば、大目玉を喰らうどころの話ではないほどの事件を。
そしてその人物が目を付けたのが、ジュエル島の長老の娘のティナだった。
なぜ長老の娘を狙ったのか、すぐには理由がわからなかった。
調べた結果、ジュエル島の長老の一族は、代々王族の血筋で、特別な力を持つことを突き止めた。
それは“神の力”と呼ばれるものだった。
その力を求め、大事件を起こしたことを知った“当時の元帥”は“あること”を危惧し、この事件を世に報じず、独自にその人物を追い続けたというのだ。
淡々と紡がれる言葉は、間近でそれを見た彼の若き日の、間違いのない確かな記憶なのだ。
「ジュエル島に神の力を持つ一族が存在する。
その存在と事実を極秘に守ったのはセンゴクさんと・・・お前のじいさんだ、麦わら」
海軍の知将と海軍の英雄は、政府にも事実を話すことなく、ただひたすら自分たちだけで、真相を追ってきたというのだ。
「悪魔の実の能力を無にする。その上で自然界の力を操る。これこそが世界最強そのものだ。怖いものなしの恐ろしい力だ。当然これが世に知れたら、力を欲しがる人間は山ほどいる。
センゴクさんとお前のじいさんが一番危惧したのは、お姫様の存在が、天竜人に知られることだった」
《ガープ・・これだけは絶対に、あってはならない事だ》
《奇遇だな、同感だ》
「天竜人は気まぐれだ。人の命を奪っても、所詮は“下々の命”。天竜人にとって、戦争ですらただの下界の“お遊び”に過ぎない。
お姫様の力は、天竜人にとっては<最高のおもちゃ>になるだろうな。
お姫様が戦争の<道具>として使われるなんてことだけはあっちゃならない。だから秘密にして、守り抜いてきたってわけさ」
「なんでお前がそんなこと知ってるんだ?極秘なんだろう?」
サンジの質問に、鋭いね、と笑ったクザンは、それ以上答えることはなかった。
《わしにこの先、万が一のことがあったら・・この件はお前に任せるぞ、クザン》
《アンタに万が一なんてことないでしょ、ガープさん》
《わからん。ただ、これだけは・・・お前にしか頼めん。ボルサリーノもサカズキも知らない》
《この力がこの世に存在する限り、我々に“本物の正義とは何か”を問い掛ける。永遠にな・・・》
自身が師と仰いだ存在の表情は、いつもとは明らかに違っていた。
若き日の彼は嫌でも思い知ったのだ、
これは本当に、世界を揺るがすほどの大きな案件であるのだと。