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「それで、あんたの“要件”は何だ?」
まさか偶然見かけたから立ち寄ったわけじゃねぇよな?と釘を刺すようにゾロは訊ねる。
そう、今までのやり取りは、いわばアクシデントだ。
本当の目的は、これではない。
明らかにこの船に別の用があって、彼はここに来たのだ。
ゾロの問いかけに、クザンは ああそうそう、とまるであたかも今思い出したかのように本題を話し始めた。
「この船に“お姫様”がいるらしいじゃないの。・・・ちょいと話がしたくてね」
空気が、明らかに一変した。
以前から真面目なのかおちゃらけているのか、いつもその本心がつかめない存在の今回の目的は、少なくとも船長ではないことは確かだった。
なまえさんのことですか、と問い返したブルックに、そうそう、と言葉こそ軽いノリで返ってきたが、内容は軽いものではないことは、彼の顔を見れば一目瞭然だった。
一味は顔を見合わせる。
「悪いが・・・それは出来ない相談だ」
サンジに断られたクザンは、驚いたようにあらら、と一言だけ言った。
今の事情を知らないクザンは、なまえに何か危害を加えようとしているのだと思われたのだと解釈したのか、別に危害を加えるわけじゃない、と言葉を付け加えた。
「そうじゃねェ。今はいないんだ、この船に」
「何?」
それは、クザンも予想もしていなかった答えだった。
フランキーからの返事を聞いた途端、彼は反射的にルフィの顔を見た。
それは、無意識に彼もわかっているからなのだろう。
ルフィは嘘がつけない人間なのだと。
「本当だ。なまえは今、ここにはいねェ」
ルフィの答えで、これが嘘ではないと理解したのだろう。
わずかだが、確かにクザンの表情が変わった。
「“今”ってことは、前にはいたってことだよな。・・・今どこにいる」
「それを知ってどうする。理由は何だ」
すかさずゾロが言葉を返す。
それは静かな、でも明らかな攻防戦だった。
静かな、けれど確かな緊張感が漂う。
長い沈黙が続いたあと、先に口を開いたのはクザンだった。
「麦わら。・・・お姫様は、世界政府から狙われる」
まさか偶然見かけたから立ち寄ったわけじゃねぇよな?と釘を刺すようにゾロは訊ねる。
そう、今までのやり取りは、いわばアクシデントだ。
本当の目的は、これではない。
明らかにこの船に別の用があって、彼はここに来たのだ。
ゾロの問いかけに、クザンは ああそうそう、とまるであたかも今思い出したかのように本題を話し始めた。
「この船に“お姫様”がいるらしいじゃないの。・・・ちょいと話がしたくてね」
空気が、明らかに一変した。
以前から真面目なのかおちゃらけているのか、いつもその本心がつかめない存在の今回の目的は、少なくとも船長ではないことは確かだった。
なまえさんのことですか、と問い返したブルックに、そうそう、と言葉こそ軽いノリで返ってきたが、内容は軽いものではないことは、彼の顔を見れば一目瞭然だった。
一味は顔を見合わせる。
「悪いが・・・それは出来ない相談だ」
サンジに断られたクザンは、驚いたようにあらら、と一言だけ言った。
今の事情を知らないクザンは、なまえに何か危害を加えようとしているのだと思われたのだと解釈したのか、別に危害を加えるわけじゃない、と言葉を付け加えた。
「そうじゃねェ。今はいないんだ、この船に」
「何?」
それは、クザンも予想もしていなかった答えだった。
フランキーからの返事を聞いた途端、彼は反射的にルフィの顔を見た。
それは、無意識に彼もわかっているからなのだろう。
ルフィは嘘がつけない人間なのだと。
「本当だ。なまえは今、ここにはいねェ」
ルフィの答えで、これが嘘ではないと理解したのだろう。
わずかだが、確かにクザンの表情が変わった。
「“今”ってことは、前にはいたってことだよな。・・・今どこにいる」
「それを知ってどうする。理由は何だ」
すかさずゾロが言葉を返す。
それは静かな、でも明らかな攻防戦だった。
静かな、けれど確かな緊張感が漂う。
長い沈黙が続いたあと、先に口を開いたのはクザンだった。
「麦わら。・・・お姫様は、世界政府から狙われる」