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「キャプテン・・・」
心配そうに声をかけるベポに、ローは大丈夫だ、とだけ告げる。
そっけない言葉を返すのが、今の彼には精一杯だった。
数日前からローの様子が明らかにおかしい。
さすがに仲間たちも気付き始めるが、本人に聞いても「何でもない」としか返ってこない。
一体何が起こっているのか、何もわからないこの状況に、不安が広がりつつあった。
痛いほどに刺さる仲間たちの視線を背中に受けながら、ローは自室の扉を閉める。
ひとりになった途端、ローは脱力したように椅子に座り込んだ。
「何なんだ・・・!!」
もう何日目だろう、あの悪夢が目の前に広がるのは。
少しでも眠りに入ると、すぐに映し出されるのはあの日の光景。
炎に包まれ、崩れゆく病院。
鮮血に染まった、父と母の身体。
先に逃げたはずの、友達とシスターの変わり果てた姿。
嫌でも目覚めてしまい、眠ることが出来ない。
思い出したくもない景色が、毎日のように繰り返される。
何が悲しくて、あんな想いをしなければならないのか。
それも、毎日。
悔しそうに机を叩き付けるローの顔色は、日に日に悪くなるばかりだった。
まったく休むことが出来ず、体力だけが削られていく。
ーまるで地獄だ。
生き残ってしまった自分のことを。
あの日、誰ひとり守れなかった自分を。
きっと、皆は恨んでいるのだ。
その罪は、地獄の一番深くに堕ちても、きっと償うことなど出来ないのだろう。
赦されることもない。
赦されようとも思わない。
自分のために必死に生きてくれた人がいた。
その想いを無駄にしないために。
ただそれだけの理由で、今日まで必死に生きてきた。
コラさん。
先が短いとわかっていた、だから死にたがっていた。
そんな自分を、どうして生かした?
あなたは、本当にそれで良かったのか?
母様の言うとおりだ。
おれさえいなければ、間違いなく、
あなたは生きていられたんだ。
おれが、あなたの未来を奪ってしまった。
おれが、死なせてしまったのだ。
心配そうに声をかけるベポに、ローは大丈夫だ、とだけ告げる。
そっけない言葉を返すのが、今の彼には精一杯だった。
数日前からローの様子が明らかにおかしい。
さすがに仲間たちも気付き始めるが、本人に聞いても「何でもない」としか返ってこない。
一体何が起こっているのか、何もわからないこの状況に、不安が広がりつつあった。
痛いほどに刺さる仲間たちの視線を背中に受けながら、ローは自室の扉を閉める。
ひとりになった途端、ローは脱力したように椅子に座り込んだ。
「何なんだ・・・!!」
もう何日目だろう、あの悪夢が目の前に広がるのは。
少しでも眠りに入ると、すぐに映し出されるのはあの日の光景。
炎に包まれ、崩れゆく病院。
鮮血に染まった、父と母の身体。
先に逃げたはずの、友達とシスターの変わり果てた姿。
嫌でも目覚めてしまい、眠ることが出来ない。
思い出したくもない景色が、毎日のように繰り返される。
何が悲しくて、あんな想いをしなければならないのか。
それも、毎日。
悔しそうに机を叩き付けるローの顔色は、日に日に悪くなるばかりだった。
まったく休むことが出来ず、体力だけが削られていく。
ーまるで地獄だ。
生き残ってしまった自分のことを。
あの日、誰ひとり守れなかった自分を。
きっと、皆は恨んでいるのだ。
その罪は、地獄の一番深くに堕ちても、きっと償うことなど出来ないのだろう。
赦されることもない。
赦されようとも思わない。
自分のために必死に生きてくれた人がいた。
その想いを無駄にしないために。
ただそれだけの理由で、今日まで必死に生きてきた。
コラさん。
先が短いとわかっていた、だから死にたがっていた。
そんな自分を、どうして生かした?
あなたは、本当にそれで良かったのか?
母様の言うとおりだ。
おれさえいなければ、間違いなく、
あなたは生きていられたんだ。
おれが、あなたの未来を奪ってしまった。
おれが、死なせてしまったのだ。