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気付いたときには、目がくらむほどの純白の花畑の中を走るリヤの姿は、いつの間にか遠くなっていた。
早くー!とローを呼ぶ彼女の無邪気な声が響く。
子供のようにはしゃぐその姿に、少しは自分に心を許してくれているのだろうかと思うと、軽い優越感すら覚えた。
今は自分以外に頼れる存在はなく、ハートの海賊団以外に居場所はないのだと、
それが彼女にとって決して良くはないことだとわかっていても、そうであってほしいと願ってしまう。
それが自分のエゴだと解っていても、そう思わずにはいられないのだ。
ローとなまえは似ているのかもしれない。
少なくとも、一般人に比べれば数奇な運命に振り回されているのは事実であるわけで。
彼女に自分の生い立ちは話していない。
話せるような過去でもない。
自分が、未だに世界で間違った知識を植え付けられたままの病に蝕まれていたことなど知られたくない。
ハートの海賊団の船長という、ただの海賊でしかない、今の自分の姿だけ知っていてくれれば、それでいい。
あんまり走ると転ぶぞ、と声をかけようとした、まさにその時だった。
地面が割れるような嫌な音と、小さな悲鳴。
目の前で崩れ落ちるように、落下していく細い身体。
その光景に目眩を覚える。
ああ、だから。
「なまえっ!!!」
白は好きになれないのだ。
「ROOM!!」
とっさに発動した能力のおかげで、彼女の代わりに落ちた石が水面に叩き付けられる音が、遠くもはっきりと耳に聞こえた。
「大丈夫か?」
ローが抱き起こして問い掛けても、彼女から返事はない。
その身体は震えていた。
落ちていたら、間違いなく命はなかっただろう。
怖がるのも当然だった。
この能力も便利なものだと思ったその時。
彼女の口から零れ落ちたのは、少なくとも彼が予想していない言葉だった。
『ルフィ・・・・・』
早くー!とローを呼ぶ彼女の無邪気な声が響く。
子供のようにはしゃぐその姿に、少しは自分に心を許してくれているのだろうかと思うと、軽い優越感すら覚えた。
今は自分以外に頼れる存在はなく、ハートの海賊団以外に居場所はないのだと、
それが彼女にとって決して良くはないことだとわかっていても、そうであってほしいと願ってしまう。
それが自分のエゴだと解っていても、そう思わずにはいられないのだ。
ローとなまえは似ているのかもしれない。
少なくとも、一般人に比べれば数奇な運命に振り回されているのは事実であるわけで。
彼女に自分の生い立ちは話していない。
話せるような過去でもない。
自分が、未だに世界で間違った知識を植え付けられたままの病に蝕まれていたことなど知られたくない。
ハートの海賊団の船長という、ただの海賊でしかない、今の自分の姿だけ知っていてくれれば、それでいい。
あんまり走ると転ぶぞ、と声をかけようとした、まさにその時だった。
地面が割れるような嫌な音と、小さな悲鳴。
目の前で崩れ落ちるように、落下していく細い身体。
その光景に目眩を覚える。
ああ、だから。
「なまえっ!!!」
白は好きになれないのだ。
「ROOM!!」
とっさに発動した能力のおかげで、彼女の代わりに落ちた石が水面に叩き付けられる音が、遠くもはっきりと耳に聞こえた。
「大丈夫か?」
ローが抱き起こして問い掛けても、彼女から返事はない。
その身体は震えていた。
落ちていたら、間違いなく命はなかっただろう。
怖がるのも当然だった。
この能力も便利なものだと思ったその時。
彼女の口から零れ落ちたのは、少なくとも彼が予想していない言葉だった。
『ルフィ・・・・・』