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Your Name?
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“どういうことだよ、エースっ!!”
伝電虫の向こう側から聞こえる弟の悲痛な声に、エースは何も答えることが出来なかった。
幻術師の襲撃から・・あの悪夢のような出来事から、
何日もの間、白ひげ海賊団は総出でなまえを探し続けた。
けれど、彼女が見つかることはなく。
生きているのかさえ、わからない。
いつまでも、このままでいる訳にはいかない。
麦わらの一味に・・船長であるルフィに、このことを伝えなければならない。
覚悟を決めたのは、兄であるエースだった。
「本当にすまねェ、ルフィ・・!!」
姿が見えるわけではないのに、伝電虫に向かって深々と頭を下げるエースの姿に、マルコ達も何も言えなくなってしまった。
ー必ず守ると、約束した。
けれど、彼女は。
エースの手を、白ひげ海賊団の手を、すり抜けていった。
「許してくれとは言わねェ。守れなかったのは事実だ。
本当にすまねェ、ルフィ・・!!おれは・・死んで詫びても詫びきれねェ・・!!」
土下座せんばかりの勢いで頭を下げるエースに、
兄の言葉に、崩れ落ちたルフィに、
双方の仲間達は言葉をかけることすら、出来なかった。
この海は、何が起こるかわからない。
わかっていた、つもりだった。
それがいざ、自分たちの身に降りかかった時に初めて気付くのだ、
いつか誰にでも起こり得る悲劇の可能性が、
どこか他人事だったことに。
誰か、冗談だと、夢だと言ってくれれば。
それこそ、幻なのだと言ってくれれば。
気休めでも何でもいい、
きっと彼女なら大丈夫だと、
誰かが一言、そう言ってくれたなら。
どれだけ楽だったのだろう。
その一言が、出てこない。
その一言を、許さない。
天は、時に残酷な試練を与える。
伝電虫の向こう側から聞こえる弟の悲痛な声に、エースは何も答えることが出来なかった。
幻術師の襲撃から・・あの悪夢のような出来事から、
何日もの間、白ひげ海賊団は総出でなまえを探し続けた。
けれど、彼女が見つかることはなく。
生きているのかさえ、わからない。
いつまでも、このままでいる訳にはいかない。
麦わらの一味に・・船長であるルフィに、このことを伝えなければならない。
覚悟を決めたのは、兄であるエースだった。
「本当にすまねェ、ルフィ・・!!」
姿が見えるわけではないのに、伝電虫に向かって深々と頭を下げるエースの姿に、マルコ達も何も言えなくなってしまった。
ー必ず守ると、約束した。
けれど、彼女は。
エースの手を、白ひげ海賊団の手を、すり抜けていった。
「許してくれとは言わねェ。守れなかったのは事実だ。
本当にすまねェ、ルフィ・・!!おれは・・死んで詫びても詫びきれねェ・・!!」
土下座せんばかりの勢いで頭を下げるエースに、
兄の言葉に、崩れ落ちたルフィに、
双方の仲間達は言葉をかけることすら、出来なかった。
この海は、何が起こるかわからない。
わかっていた、つもりだった。
それがいざ、自分たちの身に降りかかった時に初めて気付くのだ、
いつか誰にでも起こり得る悲劇の可能性が、
どこか他人事だったことに。
誰か、冗談だと、夢だと言ってくれれば。
それこそ、幻なのだと言ってくれれば。
気休めでも何でもいい、
きっと彼女なら大丈夫だと、
誰かが一言、そう言ってくれたなら。
どれだけ楽だったのだろう。
その一言が、出てこない。
その一言を、許さない。
天は、時に残酷な試練を与える。