伸ばしたその手は蒼き世界へ
Your Name?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「博士に、どうしても聞いてほしいことがあって」
そう切り出した彼女の口から何が語られるのか、ルフィ達ですら知らない。
静寂の中、ロビンが取り出したのは、一冊の絵本だった。
それは、明らかに子供向けの本。
聡明な彼女が読むようなものではないと、不思議に思う皆を横目に、ロビンは絵本を読み始めた。
昔々あるところに、心優しい王様と、美しいお妃様が納める国がありました。
その国は雨がとても多く、決して豊かではありませんでした。
しかし、その国の王様は、不思議な力を持っていました。
ある日、王様とお妃様の間に、とても美しい女の子が生まれました。
まるで空も祝うかのように、空には大きな虹がかかりました。
国中が王女の誕生を祝い、喜びました。
王女様は天の使いと呼ばれ、皆に愛され、とても美しく成長しました。
しかし、王女様の3回目の誕生日。
悪夢はやってきました。
恐ろしい呪いをかけようと、魔術師がやって来たのです。
それは、一年後の王女の誕生日。国中のすべての人間が死んでしまうという、恐ろしい呪いでした。
魔術師が王女様に呪いをかけようとした、その時でした。
王女様の身体から黒い炎があがり、魔術師は炎に包まれました。
そして、国中を七色の光が包みました。
美しい七色の光は、死の呪いを消し去ったのです。
しかし、王女様は目を覚ましませんでした。
皆を守った代わりに、力を使い果たした王女様は、眠り続けなければならなくなってしまったのです。
悲しみにくれた王様とお妃様は王女様を守るために、ここからとても遠い島に、王女様が眠るお城を建てました。
その一番上に、王女様が眠っているのです。
空から見守っているかのように。
王女様は、光の姫と呼ばれるようになりました。
国のみんなは誓いました。
王女様が目覚めるその遥か未来の“約束の時”まで、
力を合わせて、虹の力を守り続けることを。
それからというもの、空には大きな虹がかかるようになりました。
「おとぎ話のようだけれど・・・この本に書かれていることはおそらく真実。けれど、この話はここで途切れていて、これ以上の情報は探しても見つからなかった」
それは、聞く限りではただのおとぎ話。
ロビンは神妙な面持ちでファイを見る。
彼は終始無言ではあったものの、ロビンの話を真剣に聞いていた。
正直、ロビン自身もこの内容を信じるには・・衝撃が大きすぎた。
しかし、今までのことをすべて踏まえてみたら・・可能性は0ではない。
情報が少ないとはいいつつも、今まで集めた情報と重ね合わせていくにつれて、少しずつ辻褄が合っていく。
もう引き返すことは出来ない。
そう思ったときに感じたのは、恐怖。
真実を知ることが怖いと、ロビンは初めて思ったのだ。
「ここに記されているのは、ベルシア王国のことではないかしら?」
ロビンの質問に、俯いたファイ。
その表情から読み取れたのは、どこか悲しげなものだった。
そう切り出した彼女の口から何が語られるのか、ルフィ達ですら知らない。
静寂の中、ロビンが取り出したのは、一冊の絵本だった。
それは、明らかに子供向けの本。
聡明な彼女が読むようなものではないと、不思議に思う皆を横目に、ロビンは絵本を読み始めた。
昔々あるところに、心優しい王様と、美しいお妃様が納める国がありました。
その国は雨がとても多く、決して豊かではありませんでした。
しかし、その国の王様は、不思議な力を持っていました。
ある日、王様とお妃様の間に、とても美しい女の子が生まれました。
まるで空も祝うかのように、空には大きな虹がかかりました。
国中が王女の誕生を祝い、喜びました。
王女様は天の使いと呼ばれ、皆に愛され、とても美しく成長しました。
しかし、王女様の3回目の誕生日。
悪夢はやってきました。
恐ろしい呪いをかけようと、魔術師がやって来たのです。
それは、一年後の王女の誕生日。国中のすべての人間が死んでしまうという、恐ろしい呪いでした。
魔術師が王女様に呪いをかけようとした、その時でした。
王女様の身体から黒い炎があがり、魔術師は炎に包まれました。
そして、国中を七色の光が包みました。
美しい七色の光は、死の呪いを消し去ったのです。
しかし、王女様は目を覚ましませんでした。
皆を守った代わりに、力を使い果たした王女様は、眠り続けなければならなくなってしまったのです。
悲しみにくれた王様とお妃様は王女様を守るために、ここからとても遠い島に、王女様が眠るお城を建てました。
その一番上に、王女様が眠っているのです。
空から見守っているかのように。
王女様は、光の姫と呼ばれるようになりました。
国のみんなは誓いました。
王女様が目覚めるその遥か未来の“約束の時”まで、
力を合わせて、虹の力を守り続けることを。
それからというもの、空には大きな虹がかかるようになりました。
「おとぎ話のようだけれど・・・この本に書かれていることはおそらく真実。けれど、この話はここで途切れていて、これ以上の情報は探しても見つからなかった」
それは、聞く限りではただのおとぎ話。
ロビンは神妙な面持ちでファイを見る。
彼は終始無言ではあったものの、ロビンの話を真剣に聞いていた。
正直、ロビン自身もこの内容を信じるには・・衝撃が大きすぎた。
しかし、今までのことをすべて踏まえてみたら・・可能性は0ではない。
情報が少ないとはいいつつも、今まで集めた情報と重ね合わせていくにつれて、少しずつ辻褄が合っていく。
もう引き返すことは出来ない。
そう思ったときに感じたのは、恐怖。
真実を知ることが怖いと、ロビンは初めて思ったのだ。
「ここに記されているのは、ベルシア王国のことではないかしら?」
ロビンの質問に、俯いたファイ。
その表情から読み取れたのは、どこか悲しげなものだった。