伸ばしたその手は蒼き世界へ
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信じがたい顔ぶれに、医者ではなかったのか、というチョッパーの質問に、冗談言わないでと冷たく吐き捨てるリンデルに、一味と話したときの面影は全くなかった。
その豹変ぶりは、まるで二重人格のようだ。
カイルに仕えていること、
催眠術を習うためにファイに近づいたこと、
カイル達は、なまえを探し回っていたこと。
「カイル様はなまえを手に入れて、なまえの力と魔術でこの世界を支配するの。手始めに海軍と世界政府に攻め込むわ。誰も太刀打ちできないほどの強大な力を持つあの女が、私たちの計画には何としてでも必要なのよ!」
カイルの目的は、
この世界の秩序に歯向かい、戦争を仕掛けようとしている。
そしてその引き金を、なまえに引かせるつもりなのだ。
何も知らない心優しい彼女を、魔術で操り、自分たちの駒として利用しようとしている。
「おかしいとは思ったわ」
「何ですって・・・?」
ロビンの言葉に、リンデルは強い口調で聞き返した。
「昼間に闇魔術の話をしてた時、貴女は言ったわね。“彼女が助かるとは言えない”って」
それがどうしたのか、と聞き返すリンデルの表情は、明らかに不機嫌だった。
「どうして、闇魔術にかかっているのが女性だってわかったの?私たちは、一言もなまえの名前を言わなかったはずよ」
ロビンの質問にリンデルの表情は瞬時に変わり、黙り込んだ。
彼女のたった一言を、ロビンは聞き逃さなかったのだ。
まだ訊きたいことはあったはずなのに、あの時ロビンがあっさりと話を切った理由を、仲間は今になって理解した。
彼女はすべてわかっていたのだ。
なまえが麦わらの一味だったことも、
今は白ひげ海賊団にいることも、何もかも。
「リンデル、とんだ失態だな」
今まで黙って話を聞いていたクレスが、冷ややかな瞳でリンデルを見た。
「お前の一言で、計画が台無しだ」
真っ青になったその顔には、先ほどロビンに向けた威勢はまったくない。
申し訳ありません、とひたすら紡がれる謝罪の言葉を、クレスは黙れと一蹴した。
「敵に怪しまれるなど論外。貴様はもう・・・我々には必要ない」
冷酷な言葉のあと、クレスの手から、不気味などす黒い光が放たれた。
「リンデルちゃんっ!!」
エミーラが叫んだのと同時に、リンデルはばたりと倒れ込んだ。
「あなた、何て事を・・・!」
失敗したとはいえども、そのあまりの仕打ちにブルックが声を張り上げる。
「一度計画を狂わせた者は、必ず同じ過ちを重ねる。そんな人間は必要ない」
きっぱりと言い切ったその言葉に、情のかけらもない女だな、と睨み付けながら明らかな怒りを含んだ低い声で告げたフランキーにも、裁いただけだ、と呆れたように反論するクレスに人情などはなく、計画と目的しか眼中にないのだろう。
「本来の目的は、麦わらの一味とファイを接触させないことだけだったが・・・気が変わった。さすがは世界政府に宣戦布告をした常識外れの一味だな・・・この場で確実に消しておきたい存在が一人いる」
そう言ってクレスが目をやったのは、考古学者、ロビンだった。
「賢いのは結構だが、こうも鋭いと困るものだな、ニコ・ロビン・・・。仲間が何人いても足りやしない」
クレスの刺すような、静かに殺気立つ鋭い瞳に、ロビンは一瞬怯んだ。
「消え去れ」
そう言ったのと同時に、得体の知れない不気味な黒い光が、ロビン目掛けて放たれる。
「ロビンちゃんっ!!」
すかさずサンジが飛び出し、ロビンの身体を突き飛ばす。
叫び声と共に、サンジの身体は黒い光に包まれていった。
その豹変ぶりは、まるで二重人格のようだ。
カイルに仕えていること、
催眠術を習うためにファイに近づいたこと、
カイル達は、なまえを探し回っていたこと。
「カイル様はなまえを手に入れて、なまえの力と魔術でこの世界を支配するの。手始めに海軍と世界政府に攻め込むわ。誰も太刀打ちできないほどの強大な力を持つあの女が、私たちの計画には何としてでも必要なのよ!」
カイルの目的は、
この世界の秩序に歯向かい、戦争を仕掛けようとしている。
そしてその引き金を、なまえに引かせるつもりなのだ。
何も知らない心優しい彼女を、魔術で操り、自分たちの駒として利用しようとしている。
「おかしいとは思ったわ」
「何ですって・・・?」
ロビンの言葉に、リンデルは強い口調で聞き返した。
「昼間に闇魔術の話をしてた時、貴女は言ったわね。“彼女が助かるとは言えない”って」
それがどうしたのか、と聞き返すリンデルの表情は、明らかに不機嫌だった。
「どうして、闇魔術にかかっているのが女性だってわかったの?私たちは、一言もなまえの名前を言わなかったはずよ」
ロビンの質問にリンデルの表情は瞬時に変わり、黙り込んだ。
彼女のたった一言を、ロビンは聞き逃さなかったのだ。
まだ訊きたいことはあったはずなのに、あの時ロビンがあっさりと話を切った理由を、仲間は今になって理解した。
彼女はすべてわかっていたのだ。
なまえが麦わらの一味だったことも、
今は白ひげ海賊団にいることも、何もかも。
「リンデル、とんだ失態だな」
今まで黙って話を聞いていたクレスが、冷ややかな瞳でリンデルを見た。
「お前の一言で、計画が台無しだ」
真っ青になったその顔には、先ほどロビンに向けた威勢はまったくない。
申し訳ありません、とひたすら紡がれる謝罪の言葉を、クレスは黙れと一蹴した。
「敵に怪しまれるなど論外。貴様はもう・・・我々には必要ない」
冷酷な言葉のあと、クレスの手から、不気味などす黒い光が放たれた。
「リンデルちゃんっ!!」
エミーラが叫んだのと同時に、リンデルはばたりと倒れ込んだ。
「あなた、何て事を・・・!」
失敗したとはいえども、そのあまりの仕打ちにブルックが声を張り上げる。
「一度計画を狂わせた者は、必ず同じ過ちを重ねる。そんな人間は必要ない」
きっぱりと言い切ったその言葉に、情のかけらもない女だな、と睨み付けながら明らかな怒りを含んだ低い声で告げたフランキーにも、裁いただけだ、と呆れたように反論するクレスに人情などはなく、計画と目的しか眼中にないのだろう。
「本来の目的は、麦わらの一味とファイを接触させないことだけだったが・・・気が変わった。さすがは世界政府に宣戦布告をした常識外れの一味だな・・・この場で確実に消しておきたい存在が一人いる」
そう言ってクレスが目をやったのは、考古学者、ロビンだった。
「賢いのは結構だが、こうも鋭いと困るものだな、ニコ・ロビン・・・。仲間が何人いても足りやしない」
クレスの刺すような、静かに殺気立つ鋭い瞳に、ロビンは一瞬怯んだ。
「消え去れ」
そう言ったのと同時に、得体の知れない不気味な黒い光が、ロビン目掛けて放たれる。
「ロビンちゃんっ!!」
すかさずサンジが飛び出し、ロビンの身体を突き飛ばす。
叫び声と共に、サンジの身体は黒い光に包まれていった。