伸ばしたその手は蒼き世界へ
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あっという間にモビーディック号は遠くなり、代わりに星が近付いていた。
「どうだ?楽しいかよい?」
得意気に言ったマルコに、なまえは嬉しそうに頷いた。
マルコは片手でなまえの身体を支え、片方の翼で器用に飛び続ける。
『夢みたい・・・』
穏やかな潮風にのって、空を飛んでいる。
本来ならば絶対に出来ない、決してあり得ない夢物語。
そしてこれは、マルコにしか出来ないことなのだ。
『マルコ、私ね・・・』
白ひげ海賊団として過ごして、もう何日も過ぎた。
だけど、白ひげ海賊団に入るまでの記憶が、はっきりしない。
ジュエル島を出たのは確かなのだけれど。
だけど、なぜ島から出たのか。
理由がわからない。
彼女は悩んでいたのだ、
自分自身の記憶に。
『自分のことが、よくわからないの。何かがおかしいような・・・でも、何がおかしいのかわからないの・・・』
その言葉に、マルコは何も答えを返すことは出来なかった。
“そんなことはない”という気休めの言葉も、
“気のせいだ”という中途半端なごまかしも、
そして本当のことも。
何も返すことは出来なかった。
私はひとりで島を出た?
誰かと一緒だった?
でも、誰と?
最初から、白ひげ海賊団にいたの?
今まで、私は何をしていたの?
ずっと、記憶が曖昧だった。
自分で自分がわからない。
みんなは優しいから、優しいからこそ、聞けない。
こんなとき、貴方なら何て言うのかしら。
子供みたいに笑って、不安も、疑問も、何もかも吹き飛ばしてくれるの?
白ひげ海賊団のみんなは親切。
だけど・・・
歌姫の脳裏に映った、真っ赤な髪に子供みたいな無邪気な笑顔。
どうしようもなく、あなたに会いたいわ。
あなたは私を助けてくれる?
助けてくれるのならば、すぐにでも、
どうか私に会いに来て・・・・・
ねぇ、シャンクス・・・
夢のような光景に嬉しさを感じると同時に、
どうか夢であればと願いたくなるこの思いは、何なのか。
見上げた先には、蒼い翼と、満点の星。
美しいとは、こういうことを言うのだろうか。
「どうだ?楽しいかよい?」
得意気に言ったマルコに、なまえは嬉しそうに頷いた。
マルコは片手でなまえの身体を支え、片方の翼で器用に飛び続ける。
『夢みたい・・・』
穏やかな潮風にのって、空を飛んでいる。
本来ならば絶対に出来ない、決してあり得ない夢物語。
そしてこれは、マルコにしか出来ないことなのだ。
『マルコ、私ね・・・』
白ひげ海賊団として過ごして、もう何日も過ぎた。
だけど、白ひげ海賊団に入るまでの記憶が、はっきりしない。
ジュエル島を出たのは確かなのだけれど。
だけど、なぜ島から出たのか。
理由がわからない。
彼女は悩んでいたのだ、
自分自身の記憶に。
『自分のことが、よくわからないの。何かがおかしいような・・・でも、何がおかしいのかわからないの・・・』
その言葉に、マルコは何も答えを返すことは出来なかった。
“そんなことはない”という気休めの言葉も、
“気のせいだ”という中途半端なごまかしも、
そして本当のことも。
何も返すことは出来なかった。
私はひとりで島を出た?
誰かと一緒だった?
でも、誰と?
最初から、白ひげ海賊団にいたの?
今まで、私は何をしていたの?
ずっと、記憶が曖昧だった。
自分で自分がわからない。
みんなは優しいから、優しいからこそ、聞けない。
こんなとき、貴方なら何て言うのかしら。
子供みたいに笑って、不安も、疑問も、何もかも吹き飛ばしてくれるの?
白ひげ海賊団のみんなは親切。
だけど・・・
歌姫の脳裏に映った、真っ赤な髪に子供みたいな無邪気な笑顔。
どうしようもなく、あなたに会いたいわ。
あなたは私を助けてくれる?
助けてくれるのならば、すぐにでも、
どうか私に会いに来て・・・・・
ねぇ、シャンクス・・・
夢のような光景に嬉しさを感じると同時に、
どうか夢であればと願いたくなるこの思いは、何なのか。
見上げた先には、蒼い翼と、満点の星。
美しいとは、こういうことを言うのだろうか。