伸ばしたその手は蒼き世界へ
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「一体、何があったっていうの・・・!?」
医務室のベッドに横たわる、剣士とコックの姿。
それを見て困惑する航海士の声が、一味の不安をさらに募らせた。
朝食が待ちきれず、騒ぎながらキッチンへ向かったルフィ。
いつもならば、すでにキッチンにはサニー号の優秀なコックがいて、船に漂ういい香りで、朝食の用意が出来ていることを知らせていた。
しかし、今日は全くそれがない。
まだ食事の支度が終わっていないのだろうか。
めずらしいこともあるものだと、食事の催促をしようとキッチンへ踏み入れた船長が見つけたのは、床に倒れこんで、苦しげな呼吸を繰り返しながら動けなくなっているサンジの姿だった。
大声で呼び掛けるが、よほど辛いのか、サンジから返事は来ない。
船医を呼ぼうとキッチンを飛び出した時、甲板から苦しそうなうめき声が聞こえた。
さらに嫌な予感を感じながら、急いで甲板へと向かった船長の目に更に飛び込んできたのは、荒々しい呼吸を繰り返し、自らの血で身体を真っ赤に染めた剣士の姿だった。
仲間が2人も重症という、異常事態。
血相を変えた船長は、慌てて船医のいる部屋へと駆け込んだのだった。
さわやかな水色に染まる空とは裏腹に、サニー号には重苦しい空気が流れていた。
寝ている間に何があったのかと、 パニックになっているナミを、ウソップとロビンが何とかなだめて落ち着かせようとする。
「お二人が私たちを起こす暇もなく、こんな状況になるというのは考えられません。よほど何かあったとしか思えませんが・・・」
ブルックの言う通り、一味の中心的戦力であるゾロとサンジが、まとめてやられるとは考えにくい。
よほどの手練れとしか思えなかった。
2人は確かに強い。
だからこそ仲間に頼らず、自分1人だけで片付けようと思ったのかもしれない。
その“よほどの何か”が何だったのかは、当人以外はもはやわからない。
他の仲間には手出しをせず、ましてや連れ去るわけでもない。
しかし、船に来ておきながら、ルフィ達には手を出さずにいたということが不可解でしかないのだ。
全員が賞金首。1人ぐらい人質にとってもおかしくはない。
海軍や賞金稼ぎの仕業では無さそうだということだけしか、現時点ではわかることがない。
悪戯なのか気まぐれかなのかはわからないが、あまりにも度が過ぎている事態に、フランキーが悔しそうに机を叩く。
「何があったんだ、俺達が寝てる間に・・・」
さすがのルフィも、今回ばかりは困惑せざるを得ない。
ルフィ達にはまるで興味がないとでも言うかのように、この2人だけを痛め付けて去っていったのだ。
狙いは最初から、この2人だけだったということなのだろうか。
目的がなにひとつ掴めない今は、とにかく2人の回復を待つしかない。
何が起こったのか真実を知っているのは、当の本人たちだけ。
重要な戦力を失った一味に、これから何かを仕掛けてくる可能性も十分すぎるほどあるのだ。
これ以上何もないことを祈るわ、 と呟いたナミの言葉に、一味は不安そうに頷いた。
医務室のベッドに横たわる、剣士とコックの姿。
それを見て困惑する航海士の声が、一味の不安をさらに募らせた。
朝食が待ちきれず、騒ぎながらキッチンへ向かったルフィ。
いつもならば、すでにキッチンにはサニー号の優秀なコックがいて、船に漂ういい香りで、朝食の用意が出来ていることを知らせていた。
しかし、今日は全くそれがない。
まだ食事の支度が終わっていないのだろうか。
めずらしいこともあるものだと、食事の催促をしようとキッチンへ踏み入れた船長が見つけたのは、床に倒れこんで、苦しげな呼吸を繰り返しながら動けなくなっているサンジの姿だった。
大声で呼び掛けるが、よほど辛いのか、サンジから返事は来ない。
船医を呼ぼうとキッチンを飛び出した時、甲板から苦しそうなうめき声が聞こえた。
さらに嫌な予感を感じながら、急いで甲板へと向かった船長の目に更に飛び込んできたのは、荒々しい呼吸を繰り返し、自らの血で身体を真っ赤に染めた剣士の姿だった。
仲間が2人も重症という、異常事態。
血相を変えた船長は、慌てて船医のいる部屋へと駆け込んだのだった。
さわやかな水色に染まる空とは裏腹に、サニー号には重苦しい空気が流れていた。
寝ている間に何があったのかと、 パニックになっているナミを、ウソップとロビンが何とかなだめて落ち着かせようとする。
「お二人が私たちを起こす暇もなく、こんな状況になるというのは考えられません。よほど何かあったとしか思えませんが・・・」
ブルックの言う通り、一味の中心的戦力であるゾロとサンジが、まとめてやられるとは考えにくい。
よほどの手練れとしか思えなかった。
2人は確かに強い。
だからこそ仲間に頼らず、自分1人だけで片付けようと思ったのかもしれない。
その“よほどの何か”が何だったのかは、当人以外はもはやわからない。
他の仲間には手出しをせず、ましてや連れ去るわけでもない。
しかし、船に来ておきながら、ルフィ達には手を出さずにいたということが不可解でしかないのだ。
全員が賞金首。1人ぐらい人質にとってもおかしくはない。
海軍や賞金稼ぎの仕業では無さそうだということだけしか、現時点ではわかることがない。
悪戯なのか気まぐれかなのかはわからないが、あまりにも度が過ぎている事態に、フランキーが悔しそうに机を叩く。
「何があったんだ、俺達が寝てる間に・・・」
さすがのルフィも、今回ばかりは困惑せざるを得ない。
ルフィ達にはまるで興味がないとでも言うかのように、この2人だけを痛め付けて去っていったのだ。
狙いは最初から、この2人だけだったということなのだろうか。
目的がなにひとつ掴めない今は、とにかく2人の回復を待つしかない。
何が起こったのか真実を知っているのは、当の本人たちだけ。
重要な戦力を失った一味に、これから何かを仕掛けてくる可能性も十分すぎるほどあるのだ。
これ以上何もないことを祈るわ、 と呟いたナミの言葉に、一味は不安そうに頷いた。