伸ばしたその手は蒼き世界へ
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静かすぎる星空の下で響いた、乾いた音。
その後に訪れた、風のざわめき。
それは、ほんの一瞬の出来事だった。
ゾロの身体が、次第に紅く染まる。
そんな彼の前には、無表情でピストルを向けるなまえの姿。
『貴方が離してくれないからでしょう?』
今まで甘えた声で身を預けていたのが嘘のように、冷めきった口調で言葉を紡ぐ彼女に、違和感と不信感しかない。
「お前、誰だ・・・」
鋭く強い視線が、なまえを貫く。
いくら話が拗れたとしても、
相手を傷つけるような真似を、彼女がするはずがない。
ふざけた茶番はここまでだ、との強い口調にも全く臆する様子も見せず、ふざけているのはあなたよ、と言葉を返すなまえは、少なくともゾロの知っているなまえではなかった。
「笑えねェ冗談はここまでにしてもらおうか・・・“その姿で”俺に一発撃ち込んだんだ・・・けじめはきちんと付けさせてもらうぜ」
その言葉を聞いた途端、美しかったなまえの姿が、ゆっくりと変わりだした。
「その精神力は褒めてやる、ロロノア」
彼女の面影はかけらもなく崩れ去り、代わりにダークパープルの髪を靡かせた女が現れた。
くすくすと耳に障るような、嫌な笑い方をする女を、ゾロは鋭く睨み付ける。
「一筋縄ではいかないと思っていたからな。どうだ?仲間に銃弾を撃ち込まれる気分は?それとも・・・あの女の裸でも見せた方が良かったか?」
「テメェ、仮にも女だろ・・・よくそんな行儀の悪いことが言えるもんだな・・・」
「男とは、つくづく女の誘惑に弱い生き物。女は弱いと思っているだろうが・・・女の身体は時に、愚かな男を切り裂く、甘く鋭い武器となる。お前もこれだけ抱き寄せておきながら、何も思わなかった訳ではあるまい」
ボタボタと大量の鮮血を流す自分の姿をさも楽しそうに眺める女がなまえの姿をしていたのかと思うと、狂気すら感じた。
「あの女は二度と元には戻りはしない。たとえ白ひげの元に身を寄せようと・・・カイル様の呪いの力で死を待つだけだ」
「テメェ、黙って聞いてりゃ随分な言い用じゃねぇか」
「正論を言って何が悪い」
その言葉に、彼の中で何かが切れた。
ゾロは刀を引き抜く。
「ふざけたこと抜かしてんじゃねぇぞ・・・!」
怒りに触れ、刀を構えたゾロの身体が、自由を失いがくりと崩れた。
「何・・・!?」
突然のことに困惑するゾロに、女は何も考えずに来るとでも思ったか、と嘲笑った。
ゾロの身体からは次第に力が抜け、動けなくなる。
「何をした・・・」
「あの銃弾に貫かれると・・・少しずつ身体の自由を奪われて動けなくなる。今頃、他の仲間も同じような目にあっているかもしれないな」
その言葉を聞いた瞬間、さらに怒りで目の色を変えたゾロを、女はさらに冷たい目で見つめた。
「殺しはしない。己の無力を恨み・・・愛しき女の手で銃弾を撃ち込まれたその痛み、永遠に刻み付けておくといい」
“私の名はクレス。カイル様に仕える幻術師・・・次に会うときには、その命を闇に縛り付けてやる”
その後に訪れた、風のざわめき。
それは、ほんの一瞬の出来事だった。
ゾロの身体が、次第に紅く染まる。
そんな彼の前には、無表情でピストルを向けるなまえの姿。
『貴方が離してくれないからでしょう?』
今まで甘えた声で身を預けていたのが嘘のように、冷めきった口調で言葉を紡ぐ彼女に、違和感と不信感しかない。
「お前、誰だ・・・」
鋭く強い視線が、なまえを貫く。
いくら話が拗れたとしても、
相手を傷つけるような真似を、彼女がするはずがない。
ふざけた茶番はここまでだ、との強い口調にも全く臆する様子も見せず、ふざけているのはあなたよ、と言葉を返すなまえは、少なくともゾロの知っているなまえではなかった。
「笑えねェ冗談はここまでにしてもらおうか・・・“その姿で”俺に一発撃ち込んだんだ・・・けじめはきちんと付けさせてもらうぜ」
その言葉を聞いた途端、美しかったなまえの姿が、ゆっくりと変わりだした。
「その精神力は褒めてやる、ロロノア」
彼女の面影はかけらもなく崩れ去り、代わりにダークパープルの髪を靡かせた女が現れた。
くすくすと耳に障るような、嫌な笑い方をする女を、ゾロは鋭く睨み付ける。
「一筋縄ではいかないと思っていたからな。どうだ?仲間に銃弾を撃ち込まれる気分は?それとも・・・あの女の裸でも見せた方が良かったか?」
「テメェ、仮にも女だろ・・・よくそんな行儀の悪いことが言えるもんだな・・・」
「男とは、つくづく女の誘惑に弱い生き物。女は弱いと思っているだろうが・・・女の身体は時に、愚かな男を切り裂く、甘く鋭い武器となる。お前もこれだけ抱き寄せておきながら、何も思わなかった訳ではあるまい」
ボタボタと大量の鮮血を流す自分の姿をさも楽しそうに眺める女がなまえの姿をしていたのかと思うと、狂気すら感じた。
「あの女は二度と元には戻りはしない。たとえ白ひげの元に身を寄せようと・・・カイル様の呪いの力で死を待つだけだ」
「テメェ、黙って聞いてりゃ随分な言い用じゃねぇか」
「正論を言って何が悪い」
その言葉に、彼の中で何かが切れた。
ゾロは刀を引き抜く。
「ふざけたこと抜かしてんじゃねぇぞ・・・!」
怒りに触れ、刀を構えたゾロの身体が、自由を失いがくりと崩れた。
「何・・・!?」
突然のことに困惑するゾロに、女は何も考えずに来るとでも思ったか、と嘲笑った。
ゾロの身体からは次第に力が抜け、動けなくなる。
「何をした・・・」
「あの銃弾に貫かれると・・・少しずつ身体の自由を奪われて動けなくなる。今頃、他の仲間も同じような目にあっているかもしれないな」
その言葉を聞いた瞬間、さらに怒りで目の色を変えたゾロを、女はさらに冷たい目で見つめた。
「殺しはしない。己の無力を恨み・・・愛しき女の手で銃弾を撃ち込まれたその痛み、永遠に刻み付けておくといい」
“私の名はクレス。カイル様に仕える幻術師・・・次に会うときには、その命を闇に縛り付けてやる”