伸ばしたその手は蒼き世界へ
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一味全員を連れ、再びクリストの元へとやってきたロビンに、立ち話もなんだからと、クリストは自分の自宅へと招いてくれた。
船を停泊させた場所とは離れた場所に建つ、立派な大きな家が彼の住まいだった。
年期の入ったたくさんの書物が、本棚にずらりと並んでいる。
運ばれてきた紅茶とクッキーの甘い香りが、部屋に漂っていた。
おかまいなく、と告げたブルックとは正反対に、遠慮のかけらもなく、目を輝かせてすかさずクッキーに手を伸ばすルフィに、ナミがため息をついた。
「お嬢さん、そして皆さんは、虹神の力・・・セプトクルールを知っているんだね」
そう切り出すと、全員が神妙な面持ちでクリストの顔を見る。
「かつてここは・・・ベルシアという国でした」
自然豊かな美しき国、ベルシア。
心優しき王と美しい妃が治めていた国であったこと。
ベルシアの王族は、代々伝説の力“セプトクルール”の使い手であること。
ある日、この力を狙った魔術師が、戦争を仕掛けたこと。
闇魔術により、ベルシア王国は300年前に滅んだこと。
国ひとつを簡単に滅ぼせるほどの危険な魔術を継承する者が出ないよう、政府は闇魔術の使用を重罪とし、関連する書物などをすべて燃やしたこと。
そして、ベルシアという国が存在した事実すらも消したこと。
虹神伝説も、今はロマンチックなおとぎ話のようにしか思われていないこと。
クリストの話から、いくら調べても調べがつかないはずだと、全員が納得をした。
「私の先祖はベルシア王国に仕えた兵士でした。きっと、奇跡的に生き延びたのだと思います。これは私が偶然見つけた先祖の日記に書いてあったこと。政府がベルシア王国の存在を歴史から消したのだとしたら、生き残りだと知られたら命はない。だから隠していたのだろうね・・・」
先祖が残したわずかな日記を手がかりに、クリストは調べられる限りのことを調べ続けて今日に至っていた。
この話が本当ならば、政府の手によって歴史から抹消された魔術を使い、なまえは操られたということになる。
「今の話を聞くと・・・虹神の力とやらは、王家の人間が使えるものだということになる。そうなるとなまえは・・・ベルシア王家の人間ということか?」
ゾロの言葉に、全員が顔を見合わせる。
「となると、なまえのおばあちゃんも王族ってことになるの?」
ナミの疑問にも、その可能性はあるとクリストは告げた。
「ここから少し遠くなるが・・・レッシュという島に、ファイという学者がいる。彼もこの島の出身で、かつて一緒に学んだ友人だ。彼は代々学者の家系だから、詳しいことを知っているかもしれない。行ってみなさい。私の名を言えば、わかってくれるはずだ」
それは今の麦わらの一味にとって、希望への兆しとなる言葉だった。
さっそく島に向かおうと告げた船長と、強く頷いた仲間たちの目には、強い意志が映っていた。
船を停泊させた場所とは離れた場所に建つ、立派な大きな家が彼の住まいだった。
年期の入ったたくさんの書物が、本棚にずらりと並んでいる。
運ばれてきた紅茶とクッキーの甘い香りが、部屋に漂っていた。
おかまいなく、と告げたブルックとは正反対に、遠慮のかけらもなく、目を輝かせてすかさずクッキーに手を伸ばすルフィに、ナミがため息をついた。
「お嬢さん、そして皆さんは、虹神の力・・・セプトクルールを知っているんだね」
そう切り出すと、全員が神妙な面持ちでクリストの顔を見る。
「かつてここは・・・ベルシアという国でした」
自然豊かな美しき国、ベルシア。
心優しき王と美しい妃が治めていた国であったこと。
ベルシアの王族は、代々伝説の力“セプトクルール”の使い手であること。
ある日、この力を狙った魔術師が、戦争を仕掛けたこと。
闇魔術により、ベルシア王国は300年前に滅んだこと。
国ひとつを簡単に滅ぼせるほどの危険な魔術を継承する者が出ないよう、政府は闇魔術の使用を重罪とし、関連する書物などをすべて燃やしたこと。
そして、ベルシアという国が存在した事実すらも消したこと。
虹神伝説も、今はロマンチックなおとぎ話のようにしか思われていないこと。
クリストの話から、いくら調べても調べがつかないはずだと、全員が納得をした。
「私の先祖はベルシア王国に仕えた兵士でした。きっと、奇跡的に生き延びたのだと思います。これは私が偶然見つけた先祖の日記に書いてあったこと。政府がベルシア王国の存在を歴史から消したのだとしたら、生き残りだと知られたら命はない。だから隠していたのだろうね・・・」
先祖が残したわずかな日記を手がかりに、クリストは調べられる限りのことを調べ続けて今日に至っていた。
この話が本当ならば、政府の手によって歴史から抹消された魔術を使い、なまえは操られたということになる。
「今の話を聞くと・・・虹神の力とやらは、王家の人間が使えるものだということになる。そうなるとなまえは・・・ベルシア王家の人間ということか?」
ゾロの言葉に、全員が顔を見合わせる。
「となると、なまえのおばあちゃんも王族ってことになるの?」
ナミの疑問にも、その可能性はあるとクリストは告げた。
「ここから少し遠くなるが・・・レッシュという島に、ファイという学者がいる。彼もこの島の出身で、かつて一緒に学んだ友人だ。彼は代々学者の家系だから、詳しいことを知っているかもしれない。行ってみなさい。私の名を言えば、わかってくれるはずだ」
それは今の麦わらの一味にとって、希望への兆しとなる言葉だった。
さっそく島に向かおうと告げた船長と、強く頷いた仲間たちの目には、強い意志が映っていた。