ミスティーブルーのきらめき
Your name?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ナミとロビンが眠ったあと、なまえは女部屋を出て、ひとり甲板にいた。
みんなは普通に料理を食べているのに、どうして自分だけ食べられないのか。
お腹が空かないわけではない。
ここ最近、なまえはまともに食べていない。
もしかしたら、何かの病気なのかもしれない。
そう考えれば考えるほど、不安は増すばかりだ。
チョッパーに診てもらおうかとも思ったが、何て言えばいいのかわからない。
そうこう悩んでいる内に、時間ばかりが過ぎてしまった。
「なまえちゃん」
後ろから声を掛けられたなまえは、自分でも驚くほどびくりと震えた。
「どうしたの?こんな時間に」
夜風に金の髪が静かに揺れる。
その声の主は、今一番、会いたくない相手だった。
すっかり忘れていた。
今日の不寝番は、彼だった。
『ちょっと眠れなくて。でも、もう戻るわ』
「なぁ、なまえちゃん」
足早にその場から立ち去ろうとしたが、彼はそれを許してはくれなかった。
「なまえちゃん、何か隠してるだろ?」
『え?』
「最近、様子が変だ」
『・・・!!』
誰よりも気付かれたくない人からの質問に、なまえの表情は少しずつ曇っていく。
まともにサンジの顔を見ることが出来ない。
「もしかして、俺の料理・・・口に合わない?」
『そんな事ないわ。どうして?』
この人は何処まで気付いているのだろう。
知られたくない、その一心で過ごしてきたのに。
彼に気付かれたら、これまでの努力がすべて無駄になる。
『サンジ君・・・私、もう寝るね』
急いで部屋に戻ろうとしたが、サンジに手首を捕まれて、それは叶わなかった。
「なまえちゃん、俺の目を見てくれ」
目線を合わせるようにサンジがなまえの顔を覗き込むが、なまえは目を反らした。
まるで、サンジを拒絶するかのように。
「なまえちゃん、」
『本当に何でもないの。大丈夫だから、お願いだから放っておいて』
「どう見ても様子がおかしい。これ以上放っておけねぇよ」
『もうやめて・・・!!』
なまえの悲痛な声に、サンジの動きが思わず止まる。
なまえの瞳からは、大粒の涙が流れていた。
「なまえちゃん・・・」
彼女が何かを隠しているのは、もう確実だった。
泣かせるつもりはまったくなかった。
涙は見たくなかったが、ここで退く訳にもいかない。
間違いなく、彼女は何かを隠している。
サンジは思わず、彼女の細い身体を抱き締めていた。
なまえは急いで離れようとするが、サンジはそれを許さない。
今離してしまったら、二度と彼女に近付くことができなくなるような気がした。
一体、彼女は何を背負っているというのだろう。
しばらくその状態でいると落ち着いたのか、なまえは少しずつ口を開いた。
『私・・食べれなくなっちゃったの・・』
「え・・・?」
みんな普通に食べているのに、自分だけ食べることができない。
味が変に感じてしまうのだという。
それはあまりにも予想外の言葉だった。
『サンジ君だけには絶対に知られたくなかった・・・』
そう涙を流す彼女に、心が痛んだ。
なかなか口を開こうとしない理由を、やっと理解した。
彼女は食べなかったんじゃない。食べられなかったのだ。
食べられないという事がどれだけ辛く苦しいことか、サンジは嫌と言うほど知っている。
そして、それに誰一人として気付けなかった。
優しい彼女のことだ、自分に気を使って言えなかったのだろう。
気付けなかったことに、ただ悔しさが募る。
「なまえちゃん、明日チョッパーに診てもらおう。このままじゃダメだ」
サンジの言葉に、なまえは彼の腕の中で小さく頷いた。
みんなは普通に料理を食べているのに、どうして自分だけ食べられないのか。
お腹が空かないわけではない。
ここ最近、なまえはまともに食べていない。
もしかしたら、何かの病気なのかもしれない。
そう考えれば考えるほど、不安は増すばかりだ。
チョッパーに診てもらおうかとも思ったが、何て言えばいいのかわからない。
そうこう悩んでいる内に、時間ばかりが過ぎてしまった。
「なまえちゃん」
後ろから声を掛けられたなまえは、自分でも驚くほどびくりと震えた。
「どうしたの?こんな時間に」
夜風に金の髪が静かに揺れる。
その声の主は、今一番、会いたくない相手だった。
すっかり忘れていた。
今日の不寝番は、彼だった。
『ちょっと眠れなくて。でも、もう戻るわ』
「なぁ、なまえちゃん」
足早にその場から立ち去ろうとしたが、彼はそれを許してはくれなかった。
「なまえちゃん、何か隠してるだろ?」
『え?』
「最近、様子が変だ」
『・・・!!』
誰よりも気付かれたくない人からの質問に、なまえの表情は少しずつ曇っていく。
まともにサンジの顔を見ることが出来ない。
「もしかして、俺の料理・・・口に合わない?」
『そんな事ないわ。どうして?』
この人は何処まで気付いているのだろう。
知られたくない、その一心で過ごしてきたのに。
彼に気付かれたら、これまでの努力がすべて無駄になる。
『サンジ君・・・私、もう寝るね』
急いで部屋に戻ろうとしたが、サンジに手首を捕まれて、それは叶わなかった。
「なまえちゃん、俺の目を見てくれ」
目線を合わせるようにサンジがなまえの顔を覗き込むが、なまえは目を反らした。
まるで、サンジを拒絶するかのように。
「なまえちゃん、」
『本当に何でもないの。大丈夫だから、お願いだから放っておいて』
「どう見ても様子がおかしい。これ以上放っておけねぇよ」
『もうやめて・・・!!』
なまえの悲痛な声に、サンジの動きが思わず止まる。
なまえの瞳からは、大粒の涙が流れていた。
「なまえちゃん・・・」
彼女が何かを隠しているのは、もう確実だった。
泣かせるつもりはまったくなかった。
涙は見たくなかったが、ここで退く訳にもいかない。
間違いなく、彼女は何かを隠している。
サンジは思わず、彼女の細い身体を抱き締めていた。
なまえは急いで離れようとするが、サンジはそれを許さない。
今離してしまったら、二度と彼女に近付くことができなくなるような気がした。
一体、彼女は何を背負っているというのだろう。
しばらくその状態でいると落ち着いたのか、なまえは少しずつ口を開いた。
『私・・食べれなくなっちゃったの・・』
「え・・・?」
みんな普通に食べているのに、自分だけ食べることができない。
味が変に感じてしまうのだという。
それはあまりにも予想外の言葉だった。
『サンジ君だけには絶対に知られたくなかった・・・』
そう涙を流す彼女に、心が痛んだ。
なかなか口を開こうとしない理由を、やっと理解した。
彼女は食べなかったんじゃない。食べられなかったのだ。
食べられないという事がどれだけ辛く苦しいことか、サンジは嫌と言うほど知っている。
そして、それに誰一人として気付けなかった。
優しい彼女のことだ、自分に気を使って言えなかったのだろう。
気付けなかったことに、ただ悔しさが募る。
「なまえちゃん、明日チョッパーに診てもらおう。このままじゃダメだ」
サンジの言葉に、なまえは彼の腕の中で小さく頷いた。