ミスティーブルーのきらめき
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それからしばらく日が過ぎ、サニー号は順調に航海を続け、新しい島へと辿り着いていた。
なまえはめずらしく、ルフィと出かけていた。
あまり外に出たがらないなまえに、美味いもん食いに行こう!と目を輝かせてルフィがなまえを半ば強引に連れ出したのだが。
しっかりなまえを守るのよ!とまるで子供に言い聞かせるように船から叫んだナミの声が遠ざかっていく。
街には美味しそうな食べ物の屋台がずらりと並んでいた。
なまえは次から次へと食べ物に目移りし、どんどん先へと進むルフィを追いかけるのに一苦労だった。
「なまえ!!これ美味いぞ!!」
疲れの色が見えてきたなまえに、ほらよ!とルフィが差し出したのは、揚げたての大きいドーナツだった。
見るだけでお腹いっぱいになりそうなほどの大きさだ。
ありがとう、と言って受け取ったときには、ルフィの分はもう無くなりかけていた。
あっちのも美味そうだ、と別の屋台に走っていくルフィ。
今までも相当な量を食べているというのに、一体、あの細い身体のどこに入るのだろうか。
『待って、ルフィ』
なまえがドーナツを包みなおし、追いかけようとしたときだった。
前から誰かが近づいてくるのはわかったが、気付くのが遅かった。
よけるのが間に合わなかったなまえの身体に、誰かが派手にぶつかってきた。
きゃっ、と小さい悲鳴を上げて、なまえはよろける。
明らかに相手が故意にぶつかってきたような感じではあったが、事を荒立てるのも面倒だ。
ごめんなさい、となまえは一応謝った。
「・・・見つけた」
『え?』
ぽつりとつぶやいた言葉に、思わず反射的に相手の方を見る。
ふたりの視線が合わさったとき、瞬間的に寒気がした。
まるで生気が伴っていないような、黒を通り越した暗黒の色をした瞳。
ここだけ時間の流れが止まってしまったような、不思議な感覚に捕らわれる。
この島は暖かいはずなのに、黒いロングコートを着込んでいる。
男か女かもわからない。
何も言葉を発していないのに、視線が外せない。
ー恐ろしい。
逃げなければならないと頭ではわかっているのに、身体が動いてはくれない。
どれぐらいそうしていたのかはわからない。
言葉を失い、思考さえ失いかけたこの空間を切ったのは、鋭く低い声だった。
「おい、邪魔だ」
その声に振り向くと、見るからに荒々しい形相の紅い髪の男が、かなり不機嫌そうな顔をして立っていた。
「道のど真ん中で、突っ立ってんじゃねぇよ」
そう、その姿は。
世間を騒がす新時代の海賊、億越えの賞金首。
ユースタス・キッドだった。
『す、すみません・・』
言葉少なに謝罪の言葉を並べ、慌てて道を空ける。
「お前・・・」
キッドがなまえに何かを言いかけた時、彼の右腕であるキラーが姿を見せ、どうした、と声をかけた。
キッドを不思議そうに見返すなまえに、何でもねェ と一言返すと、キッドはそのまま歩いて行ってしまった。
はっと気付くと、先ほどまで視線を合わせていた漆黒の瞳は、忽然と姿を消していた。
なまえはめずらしく、ルフィと出かけていた。
あまり外に出たがらないなまえに、美味いもん食いに行こう!と目を輝かせてルフィがなまえを半ば強引に連れ出したのだが。
しっかりなまえを守るのよ!とまるで子供に言い聞かせるように船から叫んだナミの声が遠ざかっていく。
街には美味しそうな食べ物の屋台がずらりと並んでいた。
なまえは次から次へと食べ物に目移りし、どんどん先へと進むルフィを追いかけるのに一苦労だった。
「なまえ!!これ美味いぞ!!」
疲れの色が見えてきたなまえに、ほらよ!とルフィが差し出したのは、揚げたての大きいドーナツだった。
見るだけでお腹いっぱいになりそうなほどの大きさだ。
ありがとう、と言って受け取ったときには、ルフィの分はもう無くなりかけていた。
あっちのも美味そうだ、と別の屋台に走っていくルフィ。
今までも相当な量を食べているというのに、一体、あの細い身体のどこに入るのだろうか。
『待って、ルフィ』
なまえがドーナツを包みなおし、追いかけようとしたときだった。
前から誰かが近づいてくるのはわかったが、気付くのが遅かった。
よけるのが間に合わなかったなまえの身体に、誰かが派手にぶつかってきた。
きゃっ、と小さい悲鳴を上げて、なまえはよろける。
明らかに相手が故意にぶつかってきたような感じではあったが、事を荒立てるのも面倒だ。
ごめんなさい、となまえは一応謝った。
「・・・見つけた」
『え?』
ぽつりとつぶやいた言葉に、思わず反射的に相手の方を見る。
ふたりの視線が合わさったとき、瞬間的に寒気がした。
まるで生気が伴っていないような、黒を通り越した暗黒の色をした瞳。
ここだけ時間の流れが止まってしまったような、不思議な感覚に捕らわれる。
この島は暖かいはずなのに、黒いロングコートを着込んでいる。
男か女かもわからない。
何も言葉を発していないのに、視線が外せない。
ー恐ろしい。
逃げなければならないと頭ではわかっているのに、身体が動いてはくれない。
どれぐらいそうしていたのかはわからない。
言葉を失い、思考さえ失いかけたこの空間を切ったのは、鋭く低い声だった。
「おい、邪魔だ」
その声に振り向くと、見るからに荒々しい形相の紅い髪の男が、かなり不機嫌そうな顔をして立っていた。
「道のど真ん中で、突っ立ってんじゃねぇよ」
そう、その姿は。
世間を騒がす新時代の海賊、億越えの賞金首。
ユースタス・キッドだった。
『す、すみません・・』
言葉少なに謝罪の言葉を並べ、慌てて道を空ける。
「お前・・・」
キッドがなまえに何かを言いかけた時、彼の右腕であるキラーが姿を見せ、どうした、と声をかけた。
キッドを不思議そうに見返すなまえに、何でもねェ と一言返すと、キッドはそのまま歩いて行ってしまった。
はっと気付くと、先ほどまで視線を合わせていた漆黒の瞳は、忽然と姿を消していた。