ミスティーブルーのきらめき
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「サンジが目を覚ました!!」
みんなが協力して朝食の準備をしている中、チョッパーの声が響く。
その言葉に、どこか張り詰めていた空気と全員の表情が一瞬にして和らいだ。
もう少し様子を見る必要はあるものの、思ったよりも回復は早く、このままいけば心配はいらないらしい。
仲間達に少しずつ疲れの色が見え始めている中でのチョッパーからの吉報は、一味に久しぶりの笑顔と安心感をもたらした。
さすがに全員で一気に押し掛けるのは良くないため、一番最初になまえがチョッパーと一緒に医務室に入った。
『サンジ君』
まだ横になっているサンジにそっと呼びかけると、サンジはゆっくりと目を開けてなまえの姿をとらえた。
「・・・なまえちゃん」
久しぶりに聴く彼の声は、かすれていた。
こんなに弱々しい声を聞いたことは一度もない。
「なまえちゃん、大丈夫だったのか・・・?」
『え・・・?』
サンジの言葉に、なまえとチョッパーは不思議そうな顔をした。
大丈夫とは、どういう意味なのだろうか?
なまえに思い当たる事は何もない。
『私は大丈夫よ、サンジ君』
不思議に思いながらもなまえがそう返事を返すと、サンジは安心したように微笑んだ。
「なまえちゃん、ごめんな・・・」
“ブレスレット、壊れちまったんだ”
そんな彼の言葉に、なまえは声が出なかった。
自分の命が危なかったというのに、
彼はなまえのブレスレットを壊してしまったことを、ずっと気にしていたというのだろうか。
こんな状態になっても。
なまえの目から、涙が零れ落ちた。
『いいの、ブレスレットなんて・・・サンジ君の命の方が大切だわ』
「俺は平気だから・・・君が無事で良かった」
なまえが無事だった事ばかりを口にするサンジ。
しかし、何の事なのかわからない。
「多分、自分が見てた夢と錯乱してるんだと思うよ」
『錯乱?』
チョッパーの予測は、ブレスレットが壊れてしまったことと、夢の中でなまえに何かがあり、それだけがサンジの記憶の中に強く残ってしまった。
それだけが頭の中にあって、夢か現実かの区別がつかずに混乱しているのではないか。
チョッパーの予測は、分かりやすく的を得ていた。
そして、出航はもう少し待った方が良いとも判断を下す。
旅立ちの再開は、もう少し先になりそうだ。