ミスティーブルーのきらめき
Your name?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日。
まだ太陽も昇りきっていない、少しひんやりとした空気の中、ウソップとチョッパーはサニー号に向かって全速力で走っていた。
その表情に、焦りの色を浮かべて。
ふたりがこんな朝早くに出かけたのには、訳があった。
チョッパーはさまざまな植物を調合し、自分の手で薬を作る。
その調合に使うための、ある花を探しに来たのだ。
その花びらはとても優れもので、“さまざまな効能を持つ万能薬”とまで言われているのだが、空気の綺麗なところで、早朝、しかも数時間しか咲かないと言われるとてもめずらしい種類だった。
そんな条件下ではなかなか見つかることはなく、確保するのがとても難しい。
どうしてもその花が欲しいチョッパーは、これまで島に立ち寄る度に可能な限り探してきたが、そう簡単には手に入らなかった。
さまざまな種類の花が咲く自然豊かなジュエル島ならば、もしかしたら咲いているのではないか?と考えたチョッパーは、そのために朝早くから探しに出かけたのだ。
その予想は見事大当たりで、チョッパーと同行してくれたウソップが背負ったかごの中には、摘んだばかりの花がたくさん入っていた。
まだ空気はひんやりとして肌寒い。
サニー号に戻れば、もうすでにサンジが食事の準備のために起きているはず。
戻ったら何か暖かい飲み物をもらおう、と話をしながら歩いていると、ふたりとは違う人間の話し声がかすかに聞こえてきた。
「はい、はい・・・問題ありません」
その話し声を辿って歩いていくと、誰かの後ろ姿が見えた。
どうやら、伝電虫で連絡を取っているようだ。
「すべて予定通りです。元帥命令で保護すると言ったら、意外にあっさり信じてくれましたよ。あの長老には理由を教えろとごねられましたが・・・」
聞こえてきた話の内容に、ふたりは顔を見合わせた。
元帥命令、保護。
これは昨日、海軍がなまえに話していたことではないだろうか。
あっさり信じた?
長老がごねた?
ふたりは息を潜め、気配を消してさらに聞き耳を立てる。
「民間の島をいきなり砲撃したとなれば大問題。これがスクープされれば、海軍の信用に関わる。しかし本部はこの状況を把握していない。
この訳のわからない状況に、さぞかしサカズキも困り果てることでしょう。
なまえさえ・・・セプトクルールさえ手にいれることが出来れば、後はどうでもいい話だ。
上手くいかなければ、あの長老を人質にすれば大人しく従うでしょう。
ここで何をしようと、責任はすべて海軍が取ってくれる。
予定通りあの女を確保したら・・・この島を跡形もなく吹き飛ばします」